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ニホンオオカミ絶滅の理由

オオカミという言葉を最近は聴いたことがない。

それもそのはず、20世紀初頭に絶滅をしてしまった。

1905年(明治38年)1月23日に奈良県吉野郡緒川村で捕獲された若いオスが確実に最後の生息情報です。

英国の調査団として日本を訪れていたアメリカの動物学者マルコム・プレイフェア・アンダーソンは地元の猟師からオオカミの死体を購入した日です。

このオオカミは猟師の罠にかかったもので、現在は毛皮の標本として英国ロンドンの大英博物館に保存されている。

ニホンオオカミ

ニホンオオカミは体長 95~114㎝、尾長約 30㎝、肩高約 55㎝で体重は推定 15kgが定説となっている。

ほぼ、中型の日本犬ほどだが、中型日本犬より脚は長く脚力も強かったといわれている。

耳が短いのも特徴のひとつで、周囲の環境に溶け込みやすいように、夏と冬で毛色が変化した。

ニホンオオカミは江戸時代から明治の初めには、北海道を除く全国に生息していたと伝えられている。

北海道にはニホンオオカミとは、別の亜種のエゾオオカミがいた。
エゾオオカミは、ニホンオオカミより早い明治29年(1896年)が最後となっている。

今やニホンオオカミもエゾオオカミも絶滅してしまっているのです。

エゾオオカミ

絶滅した生き物は二度と元には戻らない、永遠にいなくなってしまった

ニホンオオカミという呼び名は、明治になって現れたもので、オオカミはオオカメ、オイヌ、オオイヌなどと呼ばれ「真神(まかみ・まがみ)」のようにオオカミの古名の伝承のように「大神」に由来し、オオカミは神としてあがめられていた

かつての日本では、オオカミが人を襲うことはめったになく、それほど恐ろしい動物とは考えられていなかった

むしろオオカミは畑を荒らすシカやイノシシを退治してくれる、ありがたい動物だったのです。

山間地帯ではオオカミを祀る神社もあり、神さまとしての存在だった。

三峰神社(秩父)

ところが、そんなオオカミの地位は明治時代になると一変した。

オオカミの地位は

西洋でのオオカミの評価は童話で描かれているように、羊を襲うオオカミは害獣だ。

また、「赤ずきんちゃん」「オオカミと7匹の子ヤギ」などにも悪者として描かれている。

この考え方が、日本にももたらされ刷り込まれたようです。

ただ、それだけで神さまだったオオカミが悪者にされたわけではなく、明治時代にオオカミは、なぜか人間を襲うようになった。

それは、西洋の交流を通じて西洋犬の導入に伴い、長崎に狂犬病が持ち込まれた

しばしば、狂犬病が流行するようになり、野生のニホンオオカミの間にも狂犬病が蔓延していった。

狂犬病

狂犬病にかかったイヌは凶暴になり、人に噛みつくようになる。このことは、オオカミも同じです。

狂犬病は恐ろしい病気で、狂犬病のイヌやオオカミに噛まれると人間は、狂犬病に感染し、なす術もなく死んでしまいます。

医療が進んだ現在でも、噛まれた後、発症前にワクチンを接種しなければいけないのです。

恐怖におののいた人々はオオカミを憎むようになり、全国でオオカミが駆除されてしまいます。

これにより、オオカミは急激に減少をみます。

さらに、伝染病のジステンバーが外国からもたらされ、新しい病気に免疫を持たないニホンオオカミは次々に姿を消していったのではないかと考えられている。

野生動物の繁殖

ニホンオオカミが絶滅したことで、天敵がいなくなったイノシシ、ニホンシカ、ニホンザルなどの野生動物が大繁殖することとなり、人間の生活地域まで進出し、農作物、森林の生態系にまで被害を与えるようになった

アメリカでは絶滅したオオカミを復活させ、崩れた生態系を修復した実例があり、近年では、日本でもクローン技術でニホンオオカミを復元しようという話がもちさがっている。

かつて、この国の神でもあったニホンオオカミは復活する事ができるのでしょうか。

参考:生き物の死にざま(稲垣栄洋著)、Wikipedia

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