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なぜいま世界は日本伝統の「金継ぎ」なのか

金継ぎが話題

金継ぎはご存じですか、割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分をによって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法である。金繕い(きんつくろい)とも言う。

引用:Wikipedia

この日本の伝統的な修繕方法が世界で注目を集めている。

金継ぎの始まりは室町時代頃だと言われている。

中国や朝鮮半島から輸入されていた陶磁器は非常に高価だったため、割れてしまったりしてもすぐに捨てたりはせず、当時すでに日本国内で花開いていた漆技術で補修し使い続ける「金継ぎ」という技法が生まれた。

蒔絵など漆を使う工芸技術と、修繕を加えた器もありのまま受け入れる茶道精神の普及により、金継ぎに芸術的な価値が見いだされるようになった。

また、本阿弥光悦作の赤楽茶碗(銘「雪峰」)のように、文化財に指定されたり、骨董として珍重されたりする金継ぎ陶磁器もある。

現在日本でもモノを大切に長く使い続けたいといったニーズなどで金継ぎの依頼や修繕キットの販売、金継ぎ教室などネット検索の増加で分かるようにひそかなブームとなっているようだ。

この修繕方法は、傷跡(つなぎ目)を見せなくするのではなく、漆でつなぎ、つくろい、最大の特徴である継ぎ目に金、銀、朱色などで装飾を加えて傷痕を「景色」として楽しむことです。

傷をなかったことにするのではなく、歴史として受け入れ、新しい調和を生み出すのです。
それは、まるで新たな命を吹き込むかのようだといわれてます。

金継ぎした陶磁器

繕いを通じて芸術的、美的価値が高まる不思議。
戦国時代の茶人たちがその美しさを追求していきました。

金継ぎされた陶器に金色のラインによって新しい景色が生まれてます。
茶の湯の世界ではこれを「川の流れ」などと呼び、日本独特の侘び寂びの美を見たのだそう。

「kintsugi」という哲学

2015年にアメリカの人気インディーロックバンドDeath Cab for Cutieが楽曲アルバム「Kintsugi」を発売した。
前年に1人の重要なメンバーが離脱してから初めてのアルバムとなったが、過去を受け止め、自己を修復し、この先も活動していく意思を示したものとなった。
楽曲についての賛否は様々だったようだが、金継ぎという哲学について多くの人が知るきっかけとなった
kの時ネットの検索数は急増した。

2019年12月に公開された『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』。
メインキャラクターのひとり、カイロ・レンの壊れたマスクが修復され、再度登場するシーンがあります。
前作で本人によって破壊されたこのマスク、傷を隠すのではなくヒビや割れた痕が赤いラインで残されたデザインになっていました。

スターウォーズ

監督のJ.J.エイブラムス氏によると、これは日本の工芸技術「金継ぎ」にインスピレーションを受けたものなのだそうです。

金継ぎファッション

2017年にはハイエンドファッションブランドのヴィクター&ロルフが金継ぎをテーマにした春夏のクチュールを発表。そのデザインの斬新さと哲学の興味深さから話題をさらった。

金継ぎの哲学が世界を揺るがしていますね。

2019年にはアメリカ・カリフォルニア州にスタートアップ企業「Kintsugi」が誕生。
女性創業者2人によって設立したこの会社は、音声で心の健康状態を把握し、うつ病などの心の不調を早期に検知・ウェルビーイングを保つための行動につなげるヘルステック企業です。

英語圏では金継ぎの哲学を紹介する本も相次いで執筆・出版されている。
2018年には日本のバックグラウンドを持つアメリカ人料理家Candice Kumai氏による著書「キンツギ・ウェルネス:心・体・魂を慈しむ日本芸術(原文英語タイトル:Kintsugi Wellness: The Japanese Art of Nourishing Mind, Body, and Spirit)」が発売されるとForbeやNBCニュースなどにも取り上げられ話題となった。

KINTSUGI


2019年1月に発売された「金継ぎ:不完全さの中に強さを見出す(原文英語タイトル:Kintsugi: Finding Strength in Imperfection)」はより良い世界を形作る本に送られるNautilus Book Awardの金賞を受賞している。

2020年には玩具メーカーLEGO社がグローバルマーケティングキャンペーン「Rebuild the World」の中で、金継ぎをテーマにした「レゴツギ」キャンペーンを展開。

壊れたものを直す楽しさと創造性を、金継ぎの考え方とともに世界に向けて発信した。

これほどまでに世界を魅了する「金継ぎ」の哲学は、従来の資源や製品を廃棄することなく、新たな資源として使い続けるサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指しているなかで、修繕という重要な位置を占め、ただ治すというだけでなく芸術性的な価値をも高め歴史を伴った製品作りなのです。

東日本大震災や熊本大地震」の時に、金継ぎボランティアの活動をしていた中村さんは、震災後、時が経って、被災した方々の器の繕いを引き受けた。

思い出深い漆器や湯呑は、形見であったり、お守りであったりします。それが割れてしまうのは、とても辛いことですよね。

割れてしまった品が修復できたときの嬉しそうな顔は、忘れられません。

そして『形見の品だけではなく、自分自身が修復された気持ちになりました』とそんな言葉ももらいました。

金継ぎが注目される理由のひとつに、セラピー効果への期待があるのだそうです。

特に海外では、マインドフルネス (瞑想) と同じように、心を整えたり癒したりする行為としても認識されています。

世界各国で取り組んでいるサステナビリティ、循環する社会経済において、さまざまな視点から重要なポテンシャルを金継ぎが秘めています。

金継ぎの哲学を知らない人も多いようです。しかし、この流れはとどまることなく広く進んでいくものと思われます

参考:IDEAS FOR GOODwarakuweb

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