最近の新事実でビックリした盲腸のことです
最近の新事実でビックリしたこと
突然ですが、あなたは虫垂炎になりましたか
ヒトは胃で食べ物を混ぜ合わせ、消化酵素を
いくつか出し、有害な外敵を殺すために酸を
少量加えるだけの単純な器官です。そしてその先にある小腸は、さらに多くの酵
素で食べ物を分解し、テニスコートいち面分
に相当するふかふかの絨毯のような小腸壁か
ら食物分子を血液中に吸収する。そして大腸の入り口にテニスボール大の盲腸
がある。胴体の右下に位置する袋状の盲腸は、消化管
の微生物共同体の心臓部だ。
引用:あなたの体は9割が細菌(アランナ・コリン博士著)
そうなんです盲腸って消化管の重要な共同体
の本部基地なんです。
さらに盲腸から垂れ下がっている虫垂は痛み
や炎症(虫垂炎)を起こすの器官として有名
です。
かつて、あの有名なチャールズ・ダーウィン
は、「種の起源」につづいて出版した「人間
の由来」で霊長類が樹上生活をしていたころ
木の葉を食べて消化するために使われていた
器官だと主張した。
ヒトの虫垂(アペンディクス)について他の
動物のそれと比べてサイズが小さいことから
ヒトの食生活の変化にともなって退化した
「痕跡器官」ではないかと述べている。
これに対する反論も出ず、この「痕跡器官」
説はそれからなんと100年間、ほぼ疑われ
ることもなく存続した。
最近は聞かなくなりましたけど少し前までは
「盲腸とっちゃったよ」なんて会話をよく聞
きました。
僕もこの本を読むまでは、盲腸・虫垂は何の
役にも立ってないと信じきってました。
その長さは2cm~25cmまで開きがあり
まれに虫垂が二つある人や、まったくないと
いう人もいる。
医学会もそのように誤解し、1950年代には先
進国で虫垂炎切除手術が外科手術の代表となっ
た。
虫垂切除をした男性は8人に1人、女性は4人
に1人というほど増えた時代もあったそうです
では、いままでの人間の進化においていらない
物は自然選択で排除されるはず。
虫垂が残っている理由は、いくつかの説がある
ようです。
そのうちのひとつで、虫垂には虫垂炎のリスク
を上回る利益があるという考え方です。
平均すると、長さ8cm、直径1cmの管状の
器官は、消化管を通過する食べ物の流れに邪魔
されない位置にある。
しなびた見た目とは裏腹に内側には特殊化した
免疫細胞と分子がぎっしり詰まっている。
虫垂は役に立たないどころか免疫系に必須の部
位で、微生物共同体を守り、育て、情報を伝達
しあっている。
虫垂の中では、微生物はバイオフィルム(互い
に支え合い有害な細菌を侵入させないよう守る
層のこと)を形成している。
いわば、人体が微生物のために用意している隠
れ家のようなものです。
虫垂が無駄な器官ではなかったという発見は、
ヒトの体にとって微生物はなくてはならない
存在だということがわかった。
微生物は他人の腸のために尽くし、ヒトの腸は
微生物のために尽くす。
最近の論文で、虫垂切除後の若干の免疫力低下
は避けられないが、人間の体は虫垂なしで機能
することはできると発表されています。
ご安心ください。
参考:GIZMODO,あなたの体は9割が細菌(アランナ・コリン著)、科学検定