昔ながらの磯辺焼きは餅に海苔のシンプル料理
先日、インターネット記事の一部に掲載されていた、最近の10代は「磯辺巻き」を「そんな食べ物知らない」という人が4分の1もいるのだそうだ。
信じられないことで、おもわず「えっー」と声をあげました。
僕が子供の頃、お正月や正月が過ぎてもお餅があれば、昼食やおやつに「磯辺巻き」を食べてました。
お餅を焼いて醤油をつけ海苔を巻いて食べるだけのシンプルなものですが、たまらなく「香ばしく」てうまい。
今でも、無添加のお餅を購入してガスコンロの上に餅焼きを置いて焼き楽しんでいます。
昔と違って、1年中お餅はあるのでうれしい限りです。
こんなおいしいものを知らないという10代の人が可哀そう、お母さん面倒な料理ではないので作ってあげてください。飛び上がって喜びますよ。
ところで、僕はこの「磯辺巻き」を子供のころから呼んでいるけど、これが「磯辺焼き」と呼ばれるようになってきているようです。
磯辺
日本の料理で海苔を使った料理のことを「磯辺」と呼び、その由来は磯辺に打ち寄せるワカメを連想させるからついたものといわれてます。
磯辺焼き
磯辺焼きは、海苔を使った焼き物のことで、お餅やちくわを使ったものがイメージされますが、大根、山芋、チーズ、魚なども使われています。
青のりをまぶして魚やちくわをなどを焼いたものも磯辺焼きです。
磯辺巻き
磯辺巻きは、海苔を巻いて作ったもので、お餅以外でもせんべいやお刺身、鶏肉、チーズ、山芋、ホウレンソウ、水菜など、想像をふくらませて種類は豊富です。
磯辺揚げ
磯辺揚げは、海苔を使ってあげたものが磯辺揚げです。磯辺揚げの中でも有名な「ちくわの磯辺揚げ」、これは海苔でちくわを巻くのではなく青のりを使うことが多いです。
呼びかたは、年代によって違いがあり、年齢が高めの層は磯辺巻き、若年層は磯辺焼きと呼ぶ方が多いです。
したがって、だんだん「磯辺巻き」がすたれ、「磯辺焼き」に押されているのが現状です。また、最近では、「のり餅」という言葉がのし上がってきているようで、寂しく思います。
冷やし中華
「冷やし中華」という言葉は、今や押しも押されぬほどにメジャーになり、冷やし中華だけで絵が浮かび味も思い出しますね。しかし、まだ冷やし中華が全国的にマイナーだったころには、「中華冷やしそば」というメニュー名だったそうです。
これは「中華風の冷やしたそば」なのだ、というように説明するような言い方でないと説明がなかなか通じないからですが、メジャーになると「冷やし+中華」で意味が通じるので不思議なものです。
お餅の食べ方は地域によってまちまちですが、どの地方でも最もポピュラーなのが、焼いた餅にただ醤油をつけるだけのシンプルなものです。
それ以外にも磯辺焼きやきなこ餅、あんころ餅、大根おろしをかけるなど、お餅にはたくさんの食べ方があります。
西日本ではお餅を砂糖醤油で食べることが好まれているようで、砂糖の甘味が醤油に加わり子どもたちにも人気です。
昔から、あのこうばしいにおいは昔ながらの日本の伝統のようなものに感じます。
名称は変われどこれからも味わい続けていきたいものです。