たる酒と鏡開きで開運まちがいなし
樽酒と鏡開き
集まりの懇親会などでおなじみの樽酒での鏡開きがありますね。
「樽酒」とは、ヒノキや杉の樽の中にお酒を入れて木の香りを移したもの。
お正月の新年会などでは定番の鏡開きがありますね。
今年は残念ですが新型コロナウィルスの影響で、開催することが少ないようです。
樽を木槌で割る鏡開きは元来、新年の仕事・行事の初めの儀式のひとつです。
「鏡」は、円満をあらわし「開く」は、末広がりを意味しています。
最近は、お正月だけでなく結婚式やパーティーの演出としてもつかわれ評判も良いようです。
昔お酒はすべて樽酒
日本酒というと一升瓶片手に飲む光景を思い出しますが、昔日本酒はすべて樽酒だった。
現在の日本酒を貯蔵するときは大きなタンクを使っています、設備の向上が日本酒の製造に大きく貢献しています。
そのタンクができる前は、杉で作られた樽を使っていたのが一般的です。
貯蔵の為の「杉の樽」を蔵人達が酒を貯蔵した、いわば「普通の酒」です。
樽酒は樽に入れておく日数は気温や湿度などを考慮して決められ、ほとんどの樽酒は2~14日ほどです。
あまり長く樽の中に入れておくと日本酒の香りよりも木の香りが強くなりすぎてバランスが崩れてしまうので、そこは匠の長年の経験で期間を調整しているようです。
そういえば、僕の友達が天ぷら屋を営んでいるときに、明日の天気をよく当てていました長年の経験でしょうね、小麦粉を冷水でとくときに、湿度によって加減するんです。
湿度計などを使わずに小麦粉と冷水を混ぜたときの感覚でとぎかたを変えるのだそうです
樽酒の蔵人も、その経験が美味しい樽酒を造りだすのでしょう。
樽酒が飲まれるようになった由来は安土桃山時代にまでさかのぼります。
それまで日本酒は甕(かめ)で造られていましたが、安土桃山時代になり、たくさんの日本酒が飲まれるようになって甕で日本酒を造っていると間に合わなくなったのです。
そこで、ヒノキや杉で造った樽で日本酒を造るようになり、樽酒として日本酒を飲む文化が広がったといわれています。
鏡開き
鏡開きは元々正月行事のひとつで、お供えをした鏡餅を割って、お雑煮やぜんざいにして食べることを指します。
鏡開きをすることで年神様を見送り、その年の仕事始めをするという習わしです。
鏡餅の鏡開きも、樽酒の鏡開きも、門出に際して健康や幸福を祈願し、その成就を願う意味で現在でもおこなわれている。
樽酒の鏡開きは、蓋を割り開くことから「運を開く」という意味を持ち、古くから樽酒は縁起の良いお酒としてお祝いの席などで振る舞われてきました。
大きな酒樽を皆で分け合って飲むことから、「幸せを分かち合う」という意味合いも持ちます。
また、酒樽は杉の木でできています。
日本固有の樹木である杉は、古くから日本文化に深く関わってきました。
杉は樹齢2000年を超える木もあるといわれるほどの日本長寿の木で、「まっすぐに高く伸びる」という名前の由来からも、縁起の良さが伺えます。
化粧菰(こも)を巻いた本荷樽の容量は、18リットル、36リットル、72リットルが一般的です。
仮に一人分を一合升に注ぐとすると日本酒一合は180ミリリットルですから、
18リットルで、100杯分
36リットルで200杯分
72リットルで400杯分の計算になります。また、樽酒のサイズの呼称として、
18リットルは「1斗樽」
36リットルは「2斗樽」
72リットルは「4斗樽」とも呼ばれます。
菰を巻いた樽は「菰樽(こもだる)」といい、お祝いの際に鏡開きで使用されるものです。
引用:酒みづき
鏡開きの時の掛け声は
「よいしょ、よいしょ、よいしょ~!」が一般的です
掛け声は大きいほど運が開けると言われてます。
あなたも大きな声で威勢よく声掛けしましょう。
参考:酒みづき、saketimes、nomooo、Gekkeikan、