好きな生き方ってどんな生き方
「好きなもの」とは
自分の好きなことをして生きていこう自由な時間を作り、悩まず突き進んでいこう。
なんて、字や言葉がよく本屋さんでもネットでも出てきますね。
好きなことして生きていくことができれば、こんな幸せなことはない。
好きなもののために努力する。
では、あなたの好きなことって何ですか?
サッと具体的に答えを出せる人は少ないのではないでしょか。
- ポピュラー音楽やロック音楽が好きな人はそれを聴いて楽しみ。
- クラシック音楽が好きな人はその音楽を聴きコンサートなどに行く。
- 肉が好きな人は鉄板焼きステーキを食べる。
- おしゃれが好きな人はお化粧したり着飾ったりして楽しんでいる。
友達などでの会話では「それのどこが悪いのですか」と反問してくると思われます。
その問いかけに対しての答えは「別に何もわるくないです」になります。
「好きなことをやってもいいのですか」に対しては「はい、どうぞおやり下さい」となります。
そして次に「好きなことばかりをやってもかまわないですか」の問いには、誰もがイヤと言うと思うんです。
好きなことができるなら、それが「幸福」だと人は考えます。
幸福のみ
もし好きなことだけをして生活する事ができたら、人生は「幸福のみ」と言うことになるはずです。
しかし、そんなことはないです。成り立たないですね。
「好きなことなら何でもする、嫌なことであったら何であろうともしない」という生き方はできない。
そんなに人生が甘くはないことは、みな知っていることです。
「幸福」どころか、かわいそうな人生をおくることになるでしょう。
「好きなことをして何が悪いの」という普遍的な質問には答えがないのです。
仏教の教え
そこで、仏教で調べたら明確にこのように説いています
仏教は「好き」という問題を3通りに分析して
- 「好き」なことは不幸を招く悪いことになっている
(人は自分にとって悪いことばかり好きになる) - 「好き」ということは、感情的な、また、本能的なもので、何の理性もない。
(ほどほどに楽しむ事が成り立たない) - 「病みつきになる」
(依存症の如く強烈に執着してしまう)
と分析をして、「好きなもの」には二つの効果があるといい
- 瞬時に快楽を引き起こす
- 人の能力・幸福をむしばむのいわば、表と裏のような効果のことです
たいがいの人は「好きなもの」の表面だけを見ていているのです。
裏面もしっかり知った方がよいといっています。
かといって「好きなもの」は無数にあり、全てが悪いということではないです。
麻薬や、暴力などは完全に悪いですが、音楽や旅行、絵画、社会活動などは悪いとはいえないです。
ただし、執着すると依存症になり、人を成長させるものではありません。
”ほどほど” がポイントですが、それの限度がわからないので難しいところですね
仏教ではこのようにまとめています。
問:「好きなことをやって何が悪い」
答:「好きなものは、二面性を持っている。
- 表面は快楽を与える。
- 裏面は人格をむしばむ。
好きなことが何であろうとも、病みつきになってやってしまうと延々と続く不幸に襲われるのです。
難しい問題ですが、よく会話に出てくる言葉でもあるので、仏教の考え方を調べてみました。
参考:1日を変えるブッダの教え(アルボムッレ・スマナサーラ著)