真理を追究するダニング=クルーガー効果とは
「ダニング・クルーガー効果」とは
「能力の低い人が、自分能力を他の人
に比べて過大評価する傾向」と逆に、
「能力があるのに自分能力を他の人
に比べて過小評価する傾向」のこと
ここで注意しなければいけないこことは
「無能な人だけが自分を過大評価する」
は間違いで、本当は平均的な人でも自分
を過大評価する。
コーネル大学のデイヴィッド・ダニング
とジャスティン・クルーガーが1999年
に論文で発表し、後にイグノーベル賞
心理学賞を受賞した。
これは、テキサス大学オースティン校・
心理学部の特任准教授であるTal Yarkoni
氏によるもので下記のように言ってます
「こうした誤った説明に説得力があるのは、暗黙のうちに
公正世界仮説に訴えかけてくるからではないでしょうか」
誰しも、『優秀だと嫌みったらしく自慢する人は実は大したことない』
と思いたがるものであり、そういう人が実際に自分より優れている
可能性に向き合うのは、ひどく不愉快なものです
公正世界仮説とは、
人間の行いに対して公正な結果が返っ
てくるものである、と考える認知バイ
アス、もしくは思い込みです。
引用:Wikipedia、
そこで、博士らは次のように説明をしている
1.能力の低い人は自分のレベルを正しく評価できない。
2.能力の低い人は他人のスキルも正しく評価できない。
3.だから、能力の低い人は自分を過大評価する。
もちろんこの結果だけでは「能力が低い
から自分を客観視できない」のか「自分
を客観視できないから能力が低い」のか
はわかりません。
しかし、この研究は心理学では広く認知
され、博士らの名前にちなんで「ダニン
グ=クルーガー効果」と呼ばれるように
なりました。
ここで、不思議なことに初めてこの効果
を知った人が「たしかに自分を勘違いし
ている人はいますね。
身近な人の顔が具体的に思い浮かびますよ」
と答えるのです。
つまり、多くの人は「まさに自分が該当
する」かもしれないとは思わないで、自
分は棚に上げ他人の顔を浮かべることで
す。
「気が利かない人は自分の気の利かなさ
に気づいていない」ことに相当します。
これもまたダニング=クルーガー効果の
亜型で、とくに「バイアスの盲点」と呼
ばれます。
「気が利かないなぁ」とか「よく気が利
くね」とか言葉では使われているけど、
自分のその能力はまったくどの程度なの
かがわからない。
ソクラテスは「無知の知」という言葉で
有名ですね。
真理を知りたかったソクラテスが無知の
自覚こそが真理への情熱を起こすものだ
と考えていたから
「まず自分が何も知らないと認めるとこ
ろから始めよう!」と伝えている。
劇作家のウイリアム・シェイクスピアは
「愚か者は自身を賢者だと思い込むが、
賢者は自身が愚か者であることを知って
いる」といっている。
生物学者のチャ-ルズ・ダ―ウインは
「無知は知識よりも自信を生み出す」
と語っている。
知らないことは恥ではない、しかし
無知がよいことではないが、無知で
あること知っていることがホントウ
(真理)を知りたいと思う熱い気持
ちが湧いてきます。
ホントウを知るべしですね。
参考:史上最強の哲学入門(飲茶著)、Wikipedia、東洋大学