もうひとつの「鎌倉」
観光都市としての「鎌倉」を知らない人はいないでしょう。
人口は173,000人(2015年)の中都市になります。
鎌倉は海と山の美しい自然環境のなかで、豊かな歴史の遺産を持つすばらしい古都です。
観光スポットは多数あり、観光客を楽しませています。
観光スポットランキング
- 鶴岡八幡宮(必ず訪れる場所)
- 長谷寺(木造仏では日本一大きい9m余の十一面観音立像)
- 高徳院(鎌倉の大仏)
- 円覚寺(北鎌倉駅より1分)
- 銭洗弁財天宇賀福神社(天下泰平を願う源頼朝が建てた)
- 大本山光明寺(750年の歴史をもつ、浄土宗の名刹)
- 報国寺(竹林)
- 鎌倉海浜公園稲村ケ崎地区(海の向こうに江の島・富士山が眺望)
- 鎌倉小町通り(食べたり、ショッピング)
- 亀ヶ谷坂切通し(険しい山を貫くように、7通路のひとつ)
まだまだ、ハイキングコースを含めたくさんあり、建造物から天然記念物まで600を越える指定文化財が存在するといいます。(じゃらんより)
その鎌倉は大観光都市であるために、まちの景観や自然環境を保護する取り組みが至上の命題なのです。
そのために鎌倉市をはじめとする各種団体などとリサイクルの取り組みをしていて、自治体においてのリサイクル率では、環境省の「一般廃棄物の排出及び処理状況等の調査」による全国トップ3を16年間維持している、素晴らしい成績を上げているのです。
鎌倉市は、市内の持続可能な環境開発や社会実現に向けて、慶応義塾大学と組み「慶應義塾大学SFC研究所 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング共創ラボ」を通して、鎌倉市における持続可能なまちづくりの活動を展開している。
このプロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主導する「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の一環です。
慶應義塾大学が鎌倉市を舞台とした提案を行い、2021年に「地域共創の部・育成型」の採択を受けた拠点のひとつです。
COI-NEXT:
地域課題の解決や地域経済の発展に向けた産学官共創拠点。大学等が中心となって未来のあるべき社会像(拠点ビジョン)を策定し、その実現に向けた研究開発を推進する全国規模の活動のこと。
鎌倉市の取り組み
鎌倉市は「ゼロ・ウェイストかまくら」をテーマに住民や事業者と連携して「鎌倉のごみ減量をすすめる会」を設置し、ごみの発生や焼却量の削減に力を入れている。
また、住民や事業者「3R」の実践を促すため、環境セミナーや研修ツアーも積極的に開催してきた。
3R は Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の総称。
3R とは
- Reduce(リデュース):資源(しげん)のムダづかいを減らすこと。レジ袋の削減。
- Reuse(リユース):一つのものがアレンジを加えられることなく“そのまま”繰り返し使われることをいう。家電品が壊れても修理出すなど。
- Recycle(リサイクル):あらたな製品の「原料」として再利用すること。古紙、アルミ缶など。
官民一体
緑がゆたかで、植木剪定材が排出されるが、その全てをバイオマス燃料として活用したり、土壌改良材として無償配布したりして、民間と連携を強くし廃棄問題に対処している。
民間主体でも「まちのもったいないマーケット」を開催して飲食店や団体から提供される規格外野菜や賞味期限切れ間近なもの、廃棄予定なものを鎌倉市の通貨「まちのコイン」を使って買い取る仕組みを請地くしている。
このように行政と民間がお互いが取り組んだ成果をあげている。
その証拠が前述した16年に渡るリサイクル率で全国トップ3を維持していることです。
そして、さらに「慶應義塾大学SFC研究所 環デザイン&デジタルマニュファクチャリング共創ラボ」の活動を本格化させ「超資源循環参加型社会」の実現に向けアイデアを考案していくという。
2022年8月に「第1回 地域・多世代連携フォーラム」がかいさいされ、市内外から行政、教育機関、民間企業、一般市民ら、60名近くが集まった。
特に今回は、高校生リサーチャーが「2040年から来た未来の鎌倉市長」となって、持続可能な地域社会を実現するための課題とそれを解決に導くアイデアを考え発表していることです。
観光都市としての鎌倉をより住みやすい街にすることで、観光客によろこばれるまちづくりになるようです。
鎌倉に行ったら少し町の中も見渡し、官民一体で取り組んでいる形を見ることもよろしいのではないかと思います。
参考:IDEAS FOR GOOD、生活がいど.com、じゃらん