3大香木のひとつジンチョウゲの花言葉は
とっても良い香りがする「3大香木」を知ってますか
たぶん2つは出てくるのではと思いますが、
- 梔子(クチナシ)
- 金木犀(キンモクセイ)
- 沈丁花(ジンチョウゲ)
になります。
春の「沈丁花」、夏の「梔子」、秋の「金木犀」は、香りで季節の変化を人々に告げ、これらの樹木は3大香木として長く親しまれてきました。
ジンチョウゲ
早春に上品な花を咲かせ春の訪れを告げる香りを漂わせるのが「沈丁花・じんちょうげ」です。
ジンチョウゲはジンチョウゲ科の常緑低木で、樹高 1m~1.5m ほどになり、春先に外側が桃色で内側が白色の小さな花が塊になって枝先に咲きます。
中国やヒマラヤ地域が原産で、日本では室町時代にはすでに栽培されていたと言われています。
種類は500種類以上あり
- シロバナジンチョウゲ:外側も内側も真っ白いもの。
- ウスイロジンチョウゲ:外側がピンクや薄い紫がかって、内側が白い色のもの。
- フクリンジンチョウゲ:葉の外側に班(ふ)があるもの
が、よく流通しています。
枝が良く分岐するので特に剪定をしなくても丸くこんもりとした樹形を保ちます。
驚きは、雄株と雌株があり、日本ではほとんどが雄株ですが、雌株には可愛らしい実をつけます。
この実は、猛毒なので扱いには気を付けましょう。
名前の由来
沈香(ジンコウ)」という香木に香りが似ており、「丁子(チョウジ、クローブ)」という植物に似た花を付けることからこの二つを合わせてジンチョウゲと言われるようになったそうです。
学名は「ダフネ オドラ」で、「ダフネ」はジンチョウゲ属を示し「オドラ」は「よい香り」を意味しています。
また、ダフネはギリシャ神話の女神の名前で、ギリシャ語では「月桂樹」のことになります。
月桂樹とジンチョウゲの葉っぱはよく似ています。月桂樹は、葉のついた枝で冠を作り、オリンピックなどで勝者に贈られることで有名ですね。
沈丁花は12月頃からツボミを見せ、冬の寒さをその姿で越します。
そして、寒さが和らぐ2月末から3月に、待ちわびたようにツボミが開花し、小さい十数個の花が球形に集まって咲きます。
別名も多く、千里先までただよわせるという意味で「千里香(せんりこう)」「千里花(せんりばな)」とよばれてます。
また、香辛料として有名な ”丁字” (フトモモ科の植物)と花の形が似ていて、丁子草(チョウジグサ)、輪丁花(りんちょうか)、とも呼ばれています。
ジンチョウゲの花言葉
「栄光」「勝利」
ローマ神話の、戦争に勝った者が主神に納める木が月桂樹だったことからこの花言葉が付いたと言われています。
「不死」「不滅」「歓楽」「永遠」
一年中緑色の葉っぱを付けていることから「ずっと枯れない=不老不死、永遠に不滅」のような意味があるそうです。ギリシャ神話のアポロンがダフネを一生愛したことから「永遠の愛」などにも使えそうです。
ギリシャ神話
アポロンはある日、キューピットのエロスが弓矢で遊んでいたのを見つけ「子供が弓矢で遊んでは危ない」と注意をしました。その言葉に怒りを覚えたエロスは、アポロンに恋に落ちる魔法がかかった金の矢(恋の矢)を打ちました。
そしてたまたま近くにいたダフネにも拒絶の魔法がかかった鉄の矢(拒絶の矢)を打ったのです。アポロンはダフネに恋をし追いかけまわしますがダフネは拒絶し続けます。それでも追いかけ続けるアポロンから「もう逃げられない」と思ったダフネは、父神ゼウスに月桂樹の木に姿を変えてもらうのでした。
その後アポロンは月桂樹の木になったダフネを愛し続け、月桂樹の枝から月桂冠を作り永遠に身に着けていました。
また、「瑞香(ずいこう)」との別名を持ちます
瑞香という名前は「瑞」は「めでたい」や「喜ばしい」の意味を持ちおめでたい香りを意味します。
厳しい寒さが過ぎ、春の訪れを告げる、めでたく喜ばしいことを表しているようですね。