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計算速度世界一をめざしてスパコンとは

現代の気象予報で、スーパーコンピューターなしでは予報はできません

そんなスーパーコンピューターを探ってみました。

気象予報

スーパーコンピュータのことを略して「スパコン」と呼びます。

スパコンの定義は何だろうか、やはり計算速度なのでしょうか。

スパコンの計算速度は普通の家庭用パソコンの数百倍から数十万倍もあります。

ところがスパコンには定義はないのです。
計算速度が○○以上のこと」とか定義があってもおかしくないと思うけど、実は、スパコンの進化がとてつもなく早いからなのです。

簡単に言うと、この27年間で100万倍以上のスピードで進歩を遂げているのです。

パソコンもスパコンも機械の内部にはCPU(中央演算処理装置)という装置があり、そのCPUが計算をしてくれます。
スパコンにはこのCPUがたくさん詰め込まれて高速処理をしてくれるのです。

スパコンの歴史

    • 1964年(昭和39年)アメリカCDC社が「CDC6600」をつくった。
      今からすると、わずか3MFLOPS程度だが、当時としては画期的な速度だった。
      上記の3MFLOPSとは、FLOPS(フロップス)は、1秒間に浮動小数点演算が何回できるかのコンピュータの計算速度を表す単位のことで、接頭語の3Mの、MはMEGAで100万倍の意味で3MFLOPSは300万回ということになります。
      この値が大きいほど計算速度が速いということになります。

      スーパーコンピュータ CDC6600

  • 1972年(昭和47年)イリノイ大学の「ILLIAC IV」
    256個のプロセッサを4つの制御ユニットで制御する構成にした。
  • 1976年(昭和51年)には、アメリカCRI社が「Cray-1」を開発した。
    「CDC6600」の10倍以上の計算速度をもつスパコンで、このスパコンが「手本」となり日本をはじめとして世界各国でスパコンが造られるようになった。初期の販売価格は800万ドルもした(本体の台座は座れるようになっており、「世界で最も高いイス」といわれた)が、80台以上販売された
  • CRAYシリーズは続々と新機種が開発され、CRAYはスーパーコンピュータの代名詞になるほどになった、その後、他メーカーに押され気味だったが、2009年(平成20年)に「Jaguar」で世界最高速を実現した。
  • 1980年代後半は日本の技術が世界最高水準に達した。

    • 1987年(昭和62年)日立「HITAC S-820」3GFLOPS
    • 1988年(昭和63年)富士通「FUJITSU VP2000」5GFLOPS
    • 1989年(昭和64年)NEC「SX-3」22GFLOPS
      これは、世界で最高速になった。
      その後1990年代の中頃までの世界最高速機は日本の独壇場になった
    • 1993年(平成5年)富士通、航空宇宙技術研究所「数値風洞」
    • 1994年(平成6年)Intel 「Paragon XP/S 140」
    • 1994年(平成6年)富士通、航空宇宙技術研究所「数値風洞」
    • 1996年(平成8年)日立「SR2201」
    • 1996年(平成8年)日立、筑波大学「CP-PACS」
    • 1997年(平成9年)Intel 「ASCI Red」
  • 米国の国家プロジェクト

  • 1995年からエネルギー省を中心に「ASCIプロジェクト」を推進し、メーカーを支援している。それが功を奏して、
    ・1997年(平成9年) Intel 「ASCI Red」
    ・2000年(平成12年)IBM「ASCI White」
    が2002年にNECの「地球シミュレータ」が出現するまで世界最速となった。

NECが開発した「地球シミュレータ」は、2002年に、海洋研究開発機構 地球シミュレータ研究開発センターで稼働開始した。

主に地球温暖化予測や地球内部変動の分析などに利用されている。

地球シミュレータ

中国の躍進

中国は、1990年代から飛躍的な経済成長をしてきた。
2000年代になるとスーパーコンピュータの分野でも競争者として世界に認められるようになった。

・2009年(平成21年)国立国防技術大学(NUDT)の「Tianhe-1(天河1号)」5位に入る。
・2010年(平成22年)6月には、曙光信息の「Nebulae(星雲)」2位になる。
 ・2010年11月には「天河1A号」世界トップになった。
中国は、台数では少ないものの、技術的には米国と並ぶレベルになったのです。

国産スーパーコンピュータ-の低迷と復活と将来

1990年代は日本経済が不況であり、IT投資が消極的になり「失われた十年」といわれている。(例の「2番ではダメなんでしょうか?」 発言が話題になりましたね)
そのため、経営の観点から、スーパーコンピュータのような莫大な先行投資を回避してきた。
世界のス―パーコンピューターの進化は、まだまだ激しく各国で競り合いさらに激化することは間違いないと思っています。

日本のスパコンの「(けい)」は、7年にわたって使われ、400万件以上の計算を行って、「富岳(ふがく)」に継承しました。

最後に最近の気になる計算速度

  • iPhone6に搭載のCPUが115.2 GFLOPS(1秒間に1152億回の浮動小数点演算を行える)とされています。
  • iPhone6

  • iPhone7に搭載されたApple A10では最大でiPhone6の2倍で計算が行えるとされてます。(これは、CDC 6600の約20万倍となります。)
  • 「京」の計算速度は10.510PFLOPS1秒間に1京510兆回の浮動小数点演算を行える)。
  • 後継機の「富岳」は400PFLOPS(1秒間に40京回の浮動小数点演算を行える)。
    これはiPhone8/10の約670万倍で、CDC 6600の約1300憶倍となります。

なんだか、わかったようなわからないような、天文学的数字になってきました。
が、計算速度がめちゃくちゃ早くなってきていることはわかりますね。

参考:WikipediaFujitsuねとらぼアンサー

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