米やバナナに含まれた成分がすごい健康効果を生む
レジスタントスターチは難消化性でん粉ともいい、不溶性の食物繊維です。
1970年代初頭まで、でん粉は完全に消化され、グルコースとして100%吸収されるものと考えられていました。
グルコースとは
自然界に最も多く存在する代表的な単糖類。動植物が活動するためのエネルギーとなる。
脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、人体にとっても重要な栄養素。
日本語ではぶどうから発見されたためブドウ糖と呼ばれます。引用:厚生労働省
ところが、1982年アミラーゼ(でんぷん(糖質)を分解する消化酵素の1つ)の作用を受けにくいでん粉の存在に気がつき、これをレジスタントスターチと名付けました。
レジスタントスターチには、血糖値の上昇抑制、血中コレステロールの上昇抑制、大腸の健康増進、空腹感の抑制など、さまざまな健康効果の報告があります。
糖質は摂りすぎると健康に良くないと言われ、ここ数年で、糖質制限がダイエット法なるものが流行り、減量のために主食のごはんや麺類を控える人が後を絶ちません。
レジスタントスターチは、米や小麦などの穀類やいも類、豆類などの食品に少量含まれ、日常の食生活で何気なく接種している成分で、代表的な糖質が、デンプンです。
- 米
- トウモロコシ
- じゃがいも
- オート麦
- エンドウ豆
- 豆
- 少し熟していないバナナ
などで、それはさまざまな「遺伝子性がん」に対する自然な予防になるかもしれないのです。
上記のように、食物繊維と同じ作用を発揮し、太るどころか健康に役立つものがあることがわかってきたのです。
ニューキャッスル大学の人間栄養学のジョン・マザーズ教授は、「難消化性でん粉」はさまざまながんを60%以上減少させることがわかりました。その結果は腸の上部で最も顕著でした。」と発表しています。
全農の発表
全農では下記のような発表しています。
腸にはたらく米
レジスタントスターチが大腸内で発酵し、有益な短鎖脂肪酸を作ったり、ビフィズス菌をアシストしたりすることで、腸内環境を整えることが期待されている。
昔から日本は「米食」で糖質摂取量が多かったが、近年の糖質摂取量の低下は著しく、エネルギー比で78%から60.4%へと約18%も低下している。
食物繊維は食品に含まれる難消化成分の総体で、その物理的特性により、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とに分けて考えられることが多い。
レジスタントスターチの特性は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維と比較してみると、両者の特徴をほぼ網羅していることがわかっている。
日本では大腸がんの増加が著しく、食事との関連が指摘されている。
食物繊維やでん粉の摂取量とは負の相関が強く、大腸がんの発症抑制に対してより有効であることを示している。
また、レジスタントスターチは
- プレバイオティクス(有用な腸内細菌の餌となる食品成分を摂取することによって腸内環境を改善する)として働き
- プロバイオティクス(腸内環境を良くすることによって私たちの健康に役立つ微生物のこと・納豆など)
- であるビフィズス菌の腸内保持を相互に高めあう「シンバイオティクス」としても期待が持てる。
米に含まれるレジスタントスターチには、短鎖脂肪酸産生、フェノール化合物低減化、プレバイオティクス効果など多彩な効果を腸内環境に与える効果がある。
科学者たちのさらなる研究が必要ですが、信じられないほどの期待できる有望な結果は、個人の予防治療を生み出すことになると確信したいですね。
今は少なくとも、朝食はご飯に納豆と味噌汁、緑のバナナや豆類を少しでも多く取り入れましょう。
そうそう、これらは免疫力が高められることの食べ物でもあります。
意識して食べると効果があらわれるとよく言いますね、早速始めてみてはいかがでしょうか。