江戸時代にUFOか常陸の国に「うつろ舟」伝説
江戸時代に茨城県南部の海岸に円盤型の船が漂着したと言われる伝説があります。
「うつろ舟」伝説と呼ばれ、その漂着した船は空飛ぶ円盤、すなわちUFOに似ていて「江戸時代のミステリー」とも言われている。
「うつろ舟」伝説
「南総里見八犬伝」などで知られる滝沢馬琴((1767~1848)。ぺンネームとして曲亭馬琴【きょくていばきん】を名乗り、江戸時代後期に読本【よみほん】といわれる小説の作者として活躍した)らが書いた奇談集などによると
享和三年(1803年)の春、2月22日の昼すぎ、常陸の国(現在の茨城県神栖市周辺)の「はらやどり」という浜で沖の方に船の形のようなものが見えた。
この浦の住民たちが小舟を多数漕ぎ出して、遂にその物体を引き上げた。
引き上げて調べてみると、その船は、香箱のような丸い形で長さ三間(5.5メートル)あまりで、上部は硝子障子で、松脂(チヤン)で塗りつめ、底は段々に鉄板を張って、波に打ち砕かれないようにしている。
その舟の中には,見たこともない服装の女性が一人いた。この女性はことばが通じないので、どこの国の者か聞くこともできなかった。
その女性は眉と髪の毛が赤く、顔も桃色で頭髪は付け髪で白く長く伸ばして背中に垂らしていた。
女性は60㎝四方の箱を大事に抱え、ひとときもその箱を離さなかったといいます。
舟の中には、水二升を入れた小瓶が二斗ほど船内にあり、敷物三枚と菓子のようなもの、肉を練ったようなものがあった。
女性は、村の人々が集まって話し合っているのをのんびりと眺めていた。
村の古老の言うには、この女は外国の王の娘で、他国に嫁入りしたが不倫しているのが露見し、蜜夫は処刑されたが、さすがに女は王の娘であるので舟で海に流され、その生死を天にゆだねたものという。
もし、それが本当だとすれば、女性が大事に持っている箱の中身は愛人の首であろうか。
実は以前にもこのようなことがあったそうだ。
面倒なことにならないように、村ではその女性を再び舟に乗せて沖に流したということだ。
以上、兎園小説(とえんしょうせつ:江戸後期の随筆集のこと)より、有名な「うつろ舟の蛮女」の話です。
たくさんの資料が残っているのですが、ミステリーなことが多く、解明もされていません。
うつろ舟はUFOか
「うつろ舟」の研究の第一人者で岐阜大学名誉教授の田中嘉津夫さんに「うつろ船はUFOなのでしょうか」と質問すると
「うつろ舟とアメリカのUFO伝説に関連性があるという証拠は残念ながら見つかっていません。しかし、当時描かれたうつろ舟は、だいたい同じ構造になっています。この話が作り話だったら、それぞれの作家が適当に絵を描くでしょう。
うつろ舟の形には何らかの根拠があったのではないか。」引用:NHK首都圏ナビ
と回答している。
折しも水戸市の常陽資料館では、およそ200年前の「うつろ舟」伝説を紹介する企画展が開催されている。
会場には資料のほかに、言い伝えに基づいて円盤型の舟を再現したオブジェなども展示されてます。
この手の話は、どこまで本当なのかわかりませんが、想像をするだけでも楽しいですね。
ちなみのこの2年間ほどでアメリカ政府は、アメリカ軍のパイロットなどからの証言で、UFOの新たな目撃情報が366件報告されたと明らかにした。
ますますワクワクしてきますね。