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お盆に飾られる「ミソハギ」の花とは

お盆になると地域にもよりますが、仏壇やお墓に供えられることが多い花に「ミソハギ」があります。

僕は、あまり馴染みががないのですが、いったいどんな花なのでしょうか。

ミソハギ

ミソハギ科・ミソハギ属で漢字で書くと「禊萩」と書きミソハギと読みます。
ミソハギは、7月~9月に開花する宿根性の多年草で、原産地は、日本や朝鮮半島と言われています。

ミソハギ

日当たりがよく湿った場所を好み、まとまって咲く小さなピンク色の花が、素朴なかわいらしさを感じさせてくれます。
田舎の畔(あぜ)にも生息しているので、みたことがある方も多いのではないでしょうか。

ミソハギは萩と名前についているので、萩との一種と間違えやすいですが萩とは全く違う植物です。
しかし、花は萩の花と似ていてピンクや紫、赤紫などの色を咲かせます。

ミソハギの別名は、「盆花・精霊花・盆草・霊の屋草・水掛草」などで、なぜかお盆に関連している名前です。
「水掛草」という別名は、精霊棚に水をかけるために使われる花ということが由来になっているのだそうです。

宮中では季節の料理として7月13日に蓮の飯(はすのいい)をいただくという。

蓮の飯

蓮の飯は、もち米を蒸した白いおこわを、蓮の葉で包み、細い藁縄を奉書紙で巻いた紐で結び、紐の両端にミソハギの花を挿したもの。長芋の当座煮、小茄子の茶筅煮、蜆の時雨煮を、同じように蓮で包んだものが添えられていた。

引用:和楽

上記のように、蓮の飯に飾りの花として「ミソハギ」が添えられていました。

ミソハギは、禊やお清めに使われるとのことで「精霊花」とも「盆花」とも言われるゆえんです。盂蘭盆会でお供えされ、御供物に花穂を使って水を注ぐ、などの意味がある花であるようです。

ちなみに、蓮の飯は、貞明皇后の時代まで作られ、その後途絶えていたものを、上皇上皇后両陛下が皇太子同妃両殿下であられた時代に復活させられたのだそうです。

花言葉と由来

ミソハギの花言葉は、「愛の悲しみ・純真な愛情・悲哀・慈悲」など。
少し寂しい印象の花言葉が付いていますね。それも、ミソハギがお盆の時期にお供えされることが多いことが、この花言葉の由来なのだそうです。
お盆はご先祖様や故人を供養する行事のことで、ミソハギを見るとお盆が連想され、故人のことを想ったり思い出したりするためお盆のお供えとして定番のミソハギなんです。

お盆に深くかかわっているミソハギ、お盆に供えられるようになった説があります。

喉の渇きを抑える

お盆に供養する餓鬼の喉の渇きを抑える作用があると言われています。
これは、餓鬼(餓鬼道に落ちた亡者のこと)は喉が細く(針のように細い)てご飯を食べることができないため一緒にお供えされていると言われています。

旧暦お盆に花が咲く

もともと日本は7月13日~16日にお盆の期間としていました。
最近では、多くの地域が8月13日から8月16日がお盆の期間となりました。
ミソハギの開花時期は7月~9月。ちょうどお盆の時期で重宝されていた。

禊萩という名前から

「禊」というのは、自分の身の罪や穢れを、川や海などの水で身体を洗い清めることなどを言います。
ミソハギは昔から祭りなどでも活用されていたため、お盆でもお供えされるようになったとも言われています。

仏様がミソハギの露が好き

ご先祖様・仏様がミソハギの露が好物だからという地域や、ミソハギの露しか飲むことができないからお供えするという地域もあるのだそう。

2023年のお盆は

●7月13日~7月16日……東京・横浜や神奈川県の一部・静岡など
●旧暦7月13日~7月15日……沖縄地方など
●8月13日~8月16日……先の紹介しなかった地域

地域や宗派にもよります。

素朴で可愛いらしい花を咲かせるミソハギがこんなにお盆と深いかかわりだとはわかりませね。
ミソハギは乾燥が苦手の植物です、もし、栽培するならば、水を張った受け皿などに、直接鉢植えを浸して鉢底から水を吸わせながら育てる腰水栽培が良いようです。

バケツや、鉢植えよりも一回り大きい容器に、水を入れて鉢植えを入れます。
チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

参考:花キューピット和楽

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