心理をつくカリギュラ効果は昔からある
これは見ないでください
「お前たちは見てはいけない」と言われると
ほとんどの人は、よけいに見たくなる意識が
急激に上がりますね。
この欲求や関心が高まる現象を「カリギュラ
効果」と呼びます。
この効果は、自分たちの身近な心理現象で、
広告宣伝やてテレビ番組でも利用されてます
また、マーケティングや恋愛に至るまで広く
使われる日本固有の表現です。
言葉の語源は
第3代ローマ帝国の皇帝カリグラをモデルに
した1980年のアメリカ・イタリア合作映画
「カリギュラ」が語源で、その過激な内容の
ために一部地域で上映禁止となったことで、
かえって世間の話題になったことにちなむ。
学術的には「心理リアクタンス」と呼ばれて
います。
これはダメだよと言われると、やっぱり興味
が深くなるのが心理ですよね。
日本の古くからあるなじみ深い民話の世界で
もわかりやすい、カリギュラ効果を活かした
心理効果が隠されてます。
「鶴の恩返し」
道に迷った娘さんが、おじいさんとおばあさ
んと暮らすようになった。
娘さんは、機(はた)を織る間は「絶対にの
ぞかないでください」と伝えたにもかかわら
ず老夫婦は娘さんが、やつれていく姿に心配
して覗いてしまった。
「浦島太郎」
竜宮城から持ち帰った玉手箱を「決して開け
てはいけない」と乙姫さまに強く念を押され
ていたのにもかかわらず浦島太郎は開けてし
まいます。
鶴の恩返しの老夫婦も浦島太郎も「絶対に覗
かないでください」「けっして開けてはいけ
ない」と強く言われているのに「見てみたい
・開けてみたい」というカリギュラ効果に負
けてしまい行動してしまったのです。
一般的に人間は、禁止されたことに対して興
味が起こってしまい、自分の行動は自分の意
志や感情で決めたい欲求を持っています。
そのため、他人から禁止されることに対して
感じるストレスとなります。
そのストレスが強い反発欲求が生まれ禁止さ
れたことをやりたくなってしまうのです。
さらに、禁止事項を破ることで背徳感が達成
感とかわり、スリルを味わう結果になります
カリギュラ効果とビジネス
限定のワード
面白いもので、ウエブでよく見かける限定の
規制をかけて関心をたかめる言葉
「会員限定」「購入者限定」「本日限定」
「地域限定」「年齢限定」「人数限定」
禁止のワード
「~~するなよ」と言われると、逆にやりた
くなる、たくみなセールス戦略。
「けっして一人では見ないでください」
「本気で痩せたい方以外は見ないでください」
「心臓の悪い人はみないでください」
情報の活用
「お得な情報」とインプットします。
「人に教えてはいけない」と情報の価値を高め
て誰かに伝えたいと思わせます。
知りたい心理
「この答えはCMの後で」視聴者の知りたい欲求
をあおりチャンネルを変えずに釘付けにします
など、活用範囲は多種多様にありますが、気を
付けなければならないこともあります。
子供にダメ出し
「ここに行ってはダメ」「それをやってはダメ」
「テレビばっかり見て手はダメ」
あれもダメ、これもダメと言われるほど、子供は
反発して、あえてやりたくなるものです。
「ダイエット」「禁煙」も同じですね。
人間は、アマノジャクな性格です。
上手に使いこなして、ビジネスや日常生活にお役
立てください。
「悪用厳禁」です。
参考:Wikipedia、Forzastyle、シマウマ用語集、smartlog