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宇宙の謎に迫る未知の彼方「光年」の世界

とてつもなく広くて無限に近い宇宙は謎だらけで、何から入り込んだらよいかわかりません。
昔から大きな数字を使うと「天文学的な数字」だねと言われていたので、そのあたりから手を付けてみます。

光年

よく出てくる単位で「光年」(こうねん)があります。
1光年とは聞き覚えがある人が多いのではないでしょうか。
さて一体どんなことでしょうか。

1光年は、光が1年間で進む距離を指し、約9兆4600億kmに相当します。
光をもとにした単位になり、想像を絶するほどの距離で宇宙の未知の世界の探求心をかきたてられますね。

光が1秒間に進む距離は、地球を7周半回る距離とほぼ同じです。ということは地球1周が4万kmなので、地球を7周半回ったとすると、光が1秒間に進む距離は約30万kmになります。

  • 光が1秒間に進む距離
    4万km(地球1周の距離)×7.5(光が1秒間に地球を回れる数)=約30万km
  • 1光年(光が1年間に進む距離)の計算は
    30万km×60×60×24時間×365日=約9兆4600億km 

30万kmも想像がつきませんが、この宇宙で最も速い光でも宇宙空間を伝わって地球に届くまで30万kmあたり1秒間かるということです。

地球1周が4万kmとピッタリなのは、もともと「メートル」という単位が、地球の周囲の長さをもとに、世界基準で決められているからだそうです。

メートルの正式な定義は

1983年(昭和58年)に基準が見直され、現在は「1秒の 299792458 分の1の時間に光が真空中を伝わる長さ」として定義されている。

引用:Wikipedia

過去の光を見ている

地球と月の距離は、約38万kmなので、光が1秒間に進む距離で割ってみると;
38万km÷30万km=約1.3秒の差が生まれます

地球と太陽ではどうでしょう、地球と太陽の距離は、約1億5000万kmなので、同じように光が1秒間に進む距離で割ってみると;
1億5000万km÷30万km=約8分の差になります。

この差が「過去の光」を見ているといわれる数字です。

  • 月は1.3秒前の月の光を見ています。光の速さで表すと約1.3光秒の距離です。
  • 太陽は8分前の光を見ていることになります。光の速さで表すと約8光分の距離です。

地球との距離

ちなみに、我々が見ている太陽と月は同じ大きさに見えてますが、実際には、太陽は月の約400倍の大きさです。
地球との距離の差で同じような大きさに見えているのです。
太陽は月よりはるかに遠くにあるのがわかりますね。

地球の約半分の大きさの火星と、地球の約11倍の大きさの木星が、地球からは同じくらいの大きさに見えるのも同様で、地球からの距離が関係しています。

距離の測定

この地球と星や惑星との距離は、さまざまな方法で測量しています。

光の反射で、距離を測ったり、太陽系から比較的近い(100光年程度まで)星の場合、三角測量の原理を使って距離を測定しています。
実際に測定するのは「年周視差」とよばれる角度で、これが測定できれば、その星までの距離がわかります。年周視差が小さいほどその恒星が遠くにあることがわかります。

引用:国立天文台

年周視差

七夕で知られる織姫(ベガ)の距離は約25光年彦星(アルタイル)の距離は約16光年です。つまり、25年前と16年前の光を私たちは見ているのです。

ドイツ人作家が記事の中で用いたことが始まりの光年は、宇宙の距離を測る単位のことでとてつもなく広い宇宙の距離や光の速さが関係していることがわかります。

なんと宇宙は神秘的なのでしょう。宇宙の謎のロマンを求めて夜空の星を眺めるのもよいですね。

参考:宇宙兄弟Hugkum、宇宙の奇跡を科学する(本間希樹著)

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