踏まれても雑草魂でたくましく生きるが好きですか実は・・
雑草のイメージは
踏まれても踏まれてもたくましく生きる雑草、プロ野球ジャイアンツの上原浩治ピッチャーを
思いだしますね。
上原浩治は毎週日曜日にローテーション登板し「サンデー上原」と言われていた。
1999年に20勝して新人賞を獲得した。
この時に上原自身を雑草に喩えた「雑草魂」が流行語大賞に選ばれている。
真の雑草とは
雑草は大半の人が、公園の中の雑草が密集している光景やアスファルトのちょっとした割れ目から顔を出しているタンポポなどのどこにも生えるようなイメージを持っている。
実際にはそうではなくて、その種類によってそれぞれが得意とする場所があり、自分に合った場所で生えているのです。
河原や河川の土手、道路の「のり面」のようなよく草取りされる場所では、ハコベやカタバミのような草取りに強い雑草が生えている。
道ばたやグラウンド、駐車場のようによく踏まれる場所ではオオバコやスズメノカタビラなど踏まれることに強い雑草が生えている。
しかし、歩けはしない動けない植物の雑草が自分で自分に適した場所を選べはしない。
幸運にも自分に適した場所に落ちた種だけが生存競争に勝ち残り生きることができる。
当然ながら、不運にもそうではなかった種は生存競争に敗れてしまいます。
勝手に力強くどこでも生えてくるように思えますが、雑草にとっては無事に生える事がでことは簡単ではないのです。
雑草の運命
雑草は種類にもよりますが、一株の雑草には何万とも、何十万とも、何百万ともいう種子ができる。
この種子が全て成長したらとんでもないことになるが、実際はそんなことにはならない。
花のように、肥料をくれるわけでなし、肥えた土の中に入れてくれるわけでなし、ましてや水さえも与えてはくれない。
条件が合わなければ雑草の種子は、発芽する事もできず、小さな芽生えはすぐに枯れてしまう。
雨水に流され下水道に追いやられたり、土のある場所にたどり着けずに死んでしまったり多くの種子はこのような運命なのです。
よく見かけるアスファルトの隙間から目を出し、雑草としてこの世に生えることができるのは人間が生きていることと同じで、奇跡なのです。
これは、驚くかもしれませんが、じつは雑草は、もっとも進化した植物と言われています
田畑や道路などは人間がつくりだした環境で自然界にはない特殊な環境です。
その環境の中で生えるためには特殊な進化をした植物、それがまさしく雑草なのです。
植物の進化は簡単に言うと大きな木から小さな草が進化したとされている。
大木のとなる木が進化していると思えるが、実は小型の草の方が進化形なのです。
不思議なのは大木になり木は何十年も何百年も生き続けることができ、中には樹齢が千年を超えるものもありますね。
その大木がなぜ短い命の雑草に進化したのか、千年という長すぎる命には、洪水や地震などの天変地異が起こり災害に合うことがある。
落雷や森林火災のような事故が起こるかもしれないし、地形そのものが変化し気候も大きく変わるかもしれません。
長すぎる命は危険が多く天命を全うすることができないかもしれない。そのため、与えられた命を生き抜くために植物は短い命を選択した。
雑草にとってもっとも重要なことは種子を残すことです。
そして、次の走者にバトンタッチをすることです。
草の中でも雑草はさらに特殊な進化を遂げて短い命をリレーすることで困難な環境でも命を生き抜く術を発達させている。
草取りをされる場所でも、草取りをされるまでの短い間に花を咲かせて種子を付けます。
カタバミやタネツケバナのように小さな種子を弾き飛ばして人の服に種子をつけて、人が移動する場所へ運ばれて広げていく。
雑草はただ何となく生きているのではなく、たとえアスファルトの小さな隙間に生えた雑草でも必ず花を咲かせる。
そして、一粒でも二つ部でも種子をつけるわずかなであっても必ず種子を残す。
それが、雑草です。
それが雑草の生きる目的です。
根が干からびても茎や葉も枯れながらでも雑草は、ある限りの水分や栄養分を種子に送り込みます。
そして、自らはしおれながら、種子を実らせていくのです。
ほんとうの「雑草魂」は踏まれても踏まれても、必ず花を咲かせ種子をのこす。
生きていく目的をまっしぐらに進むことです。
参考:生き物の死にざま・稲垣栄洋著、Wikipedia、ライフスタイル