犬猫の撫で撫では 大和言葉で癒される
大和言葉の生きもの
犬や猫のペットは、子供の数を超えるといわれています。
空前のペットとブームですね。
「和毛・にこげ」
犬猫と一緒にいると毎日、綺麗に整った美しい毛に触れ、柔らかい毛を撫でて、ほっとして癒されてると感じます。
このやわらかい毛のことを「和毛・にこげ」といいます。
「和毛」の「にこ」は「にこにこ」「にこやか」の「にこ」でとっても柔らかく穏やかな様子をいいます。
「和毛」は犬、猫、鳥などの柔らかな毛のことで、人の産毛のことも和毛と呼ぶこともまれにあります。
これは、大和言葉になります。
「毛づくろい」
多くの動物たちは自分や仲間同士で、舌や爪などを使って毛を整えます。
このことを「毛づくろい」と呼びます。
最近では「グルーミング」と呼ぶことが多いですが、乱れた毛を丁寧に「繕う」様子が微笑ましく感じ大事にしたい言葉のひとつです
「いがむ」
そんな大和言葉で、犬がほかの犬に対して、歯をむき出し、吠えたり噛みつこうとしたりする態度を見せることを「いがむ」と言う。
それが、人間同士の争いごとについても使われるようになりました。
この「いがみあい」という言葉は両社の精神性を低く見るニュアンスを含んでいるので、気を付けてくださいね。
「ついばむ」
小動物や小鳥などが食べるという言葉はあまり似合わないですね。
「カナリアがエサを食べている」と言っても、ピンときません。
「カナリアがエサをついばんでいる」の方がピッタリして、その情景を思い浮かべられます
「つい」は「突く」が変化した言葉で、「はむ」は「食べる」という意味の古語です。
「ついばむ」は、くちばしで何度も突っついてたべる鳥の習性が表されています。
こんな大和言葉
- 兎馬:ロバのことです。
耳が長いロバをの特徴をそのままつけた、愛嬌たっぷりの呼び名ですね。
- 「鵠・くぐい」:白鳥のこと
「くくい」「くぐい」「くび」などと呼ばれていました。
鳴き声からつけられたといわれてます。 - かわらひこ:蝶です
川の上をひらひらと飛ぶもの、という意味です。
とても美しい言葉ですね - ちなみに蛾は「ひいる」です。
- きさ:象さんのこと
きさは、木目を指す言葉でもあるので、大陸から伝来した象牙を見た人が、表面の細い線を木目の
ようだと思い、未知の動物の象のことも「きさ」と呼んだとも言われている。
「ひこばえ」
平成二十二年の春に、鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏が強風で倒れた悲しい出来事がありました。
しかし、残った根から小さな芽が出てきて多くの人々を感動させました。
あれから、何回も見に行って確認しています。
勇気をいただける感じになるのが不思議です。
このように倒れた樹木の根や切り株から、新しく芽が出ること、また、その芽のことを「ひこばえ」
と言います。
「ひこ」は、孫や男子を意味する古語で大木の根っこに生えた小さな芽を孫に見立てた呼び名が「ひこばえ」。「根っこの芽」という言葉では表しきれないなんともいえない愛らしさを感じさせられます。
「ときわぎ」
桜や楓のような「落葉樹」に対して、松、杉、檜(ひのき)のように一年じゅう緑の葉が茂っているのが「常緑樹」。
その常緑樹のという意味を持つ大和言葉は「ときわぎ」。
「ときわ」は漢字で「常盤」か「常磐」。
「変わることなく常にある大岩」という意味が「変わらず永久に続くこと」を指すようになって「ときわぎ」という言葉が生まれました。
人は誰もが、生老病死や災害などで苦しみます。
「変わらない」ことを願い幸福を願うわけです。
「ときわぎ」の言葉から「幸福」という香りを放ちます。
「生きとし生けるもの」すべてのものが幸せでありますように。
参考:日本の大和言葉を美しく話す(高橋こうじ著)