マジシャンの鳩が白い7つの理由

マジシャンの鳩が白い理由
子供のころ僕は鳩を飼っていました。
最初は友達のお兄さんから、つがいをもらい育て始めましたが、結構子供を産むので、すぐに増えていきました。
3~4年間鳩を見てきたので、鳩の生態は少し知っているつもりです。
TVなどでマジシャンが鳩をだしショーアップしている場面をよく見ますが、いったいどこに隠しているのだろうか、いつもTV見るたびに不思議に思っています。

白い鳩
しかも、3、4羽ではなく多いと10羽ぐらいもの鳩を出します。
鳩の種類を見ると僕が飼っていた鳩とは種類が違うようで少し小さめの白いギンバトを使っています。
僕が飼っていた鳩や公園にいる鳩は、「土鳩」「カワラバト」と言われる鳩でマジックの出てくる鳩より大きいです。
銀鳩・ギンバトの正式名称は「数珠掛鳩・ジュズカケバト」です。
ギンバトの特徴は
- 白は目立って大きく見えて観客も驚くから
- ギンバトは基本的におとなしくなつっこいから
- 見た目よりも小さい(全長25㎝)ので扱いやすい
- 人になつきやすいので調教しやすい
- 今までのマジシャンの実績がありノウハウがある
- 鳴き声も小さいので
- マジシャンの燕尾服によく合うから
これだけでもマジックにギンバトを使う意味が理解できます。

ギンバト
インコを使っても目立たないですし、オウムでは、大きすぎて重いです。
こういった特徴をもつギンバトはマジシャンからしてみればもってこいの鳩なんです。
マジシャンが胸の手前で白いハンカチをモミモミしていると羽をバタバタさせながら登場します。
すると観客はどうしても動きのあるものに目がとられ、それにくぎ付けになってしまいます。
その間に次のマジックの準備をするために目立つ演出をするわけです。
マジシャンは観客の目線をそらすために観客の視線を誘導して別の場所に意識を持っていかせるテクニックをつかいます。
このテクニックはサッカーやバスケットのパスをする場面でもよく見受けられます。
あっち向いて違う方向にパスをするあれです。
このテクニックは「ミスディレクション」といい、マジックでは中核的な技術とされています

ミスディレクション
鳩を使ったマジックは古くからありました。
世界中に広まったきっかけは、パリやロンドンなどのキャバレーやナイトクラブで活躍する、一流のショーマンを紹介した映画です。
その映画は1960年公開の「ヨーロッパの夜」という題名で、出演者の一人チャニング・ポロックが見事な鳩だしマジックを披露した。
その優雅で威厳に満ちたマジックに魅了され、それをきっかけに影響を受けたマジシャンが世界中に何千人もうまれ、さらに多くの新たらしいマジックを開発しマジック=ハトという形が出来上がりました。
このチャニング・ポロックはYOUTUBEでみましたが、めちゃくちゃのイケメンで、カードマジックも素晴らしいです。
マジックと鳩は切っても切れないパートナーになりました。
今では糞害で鳩はかえなくなりました。
飼っていたころは、早朝から鳴き始めるのでさぞ近所迷惑だったでしょう。
参考:stagemagic.club、advan-group、note、Wikipedia