ピンクの刑務所の効果
「いろいろな色」
色々(いろいろと)の語源は色です。
もともとは「色彩の種類が多い」ことを意味してたが、色が混ざると他の色に変化することから、次第に「種類が多い」「数が多い」ことを「色々」で表現するようになったといわれています。
あたりまえですが、毎日、色を見てますね。
通勤時の町並みや電車内から見える風景、日常使っている道具や着ている服など生活のなかには様々な色があります。
普段は、ほとんど心理的効果は意識していないのですが色の持つパワーは大きく影響するようです。
それこそいろいろな色があるわけですが、今回はピンく色に焦点を絞ってみます。
というのも、何かの記事で刑務所の壁をピンクに塗り、囚人服や靴までもピンクに統一したというものです
これが頭から離れないんです。
失礼ながら想像すると面白いですよねだって、囚人のイメージはでっかくて怖い顔した猛者ばかり。
TVで映し出されるのは横じまの囚人服です。
その、猛者たちがピンクの可愛らしい(かどうかわからないけど)囚人服や靴に身を包み独房に入っているんですよ。
まるで、漫画や映画のなかの話だと思うわけです。
その刑務所はピンク色が受刑者たちの攻撃を抑制する効果があるとしてスイスやドイツ、アメリカなど複数の国の刑務所の独房に採用されている。
あたりまえのように、受刑者たちには「屈辱的」と不評です。
「ベーカー・ミラーピンク」
これは、1979年にアレキサンダー・シャウス博士がシアトルの海軍矯正施設で実験を行った。
色と生理的・心理的反応について研究していたシャウス博士は海軍矯正施設で、最初、男性被験者に、明るいピンク色のポスターを両腕いっぱいに抱えて眺めてもらうという実験をした。
実験結果は、青色のポスターを持たせた時とは違い被験者の筋肉弛緩が見られた
同施設の独房を明るいピンク色で塗装したところ、囚人たちの攻撃性が減少した
シャウス博士からその報告を聞いた海軍将校ジーン・ベーカーとロン・ミラーは囚人の行動に劇的な変化をもたらしたそのピンク色を「ベーカーミラーピンク」と呼ぶようになった。
ピンクは人を和ませ、優しい気持ちにしてくれる色です。
そのため、人に非常に良い印象を与える色です。
人の興奮や攻撃性を弱める効果があることからの発想です。
「クールダウンピンク」
ベーカー・ミラーピンクはやや明るめなピンクで、その後の実験を重ねている。
2011年にスイスの心理学者ダニエラ・スペース博士が少し淡いピンク色を使って実験をしたところ、より大きな効果があることがわかった。
これが「クールダウンピンク」と呼ばれる色です。
2013年にはスイスの30ほどの刑務所内独房にこのクールダウンピンクを適用。
壁一面が穏やかな淡いピンク色になった。
すると、ピンクの独房内の受刑者らは、通常の独房の受刑者と比べて4年以上にわたり攻撃性が著しく少ないと報告されている。
スペース博士は、クールダウンピンクに自信をを持ち「通常、受刑者をピンクの独房に2時間入れると、怒りのレベルはわずか15分で減少する」とほかでも活用するように提案している。
刑務所以外にも「ドランクタンク」と呼ばれる警察内の留置場で活用され、効果絶大と評価は高い。
ピンクは親しみやすい色ですので、何にでも採用しやすい色です。
またショッキングピンクは、Web上でもっとも目をひく色ともいわれており、目立たせたいときに有効です。
そいえば、病院の看護婦さんが薄いピンクを採用していますね。
今回は刑務所とピンクという記事になりました。
色のことをもう少し学んで心理効果を活用できるようにしましょう。