正月飾りの代表は「門松」
正月の飾りは
新年の飾りものの総称ともいえる「飾り」は、「飾」だけで季語になります。
「注連縄(しめなわ)」「注連飾り」「飾り松」「鏡餅」をはじめとする新年の飾りものです。
「輪飾」は小型の注連縄の一種で、藁(わら)を輪の形の編み、その下に数条の藁を垂らし縁起物を添える
代表的なものが、神の降臨を表す「紙垂(しで)」、清廉潔白を示す「裏白(うらじろ)」、子孫繁栄を願う「楪(ゆずりは)」代々栄えるよう祈る「橙(だいだい)」などさまざまな縁起物が添えられる。
紙垂(しで)
紙垂【しで】は榊の枝や串(御幣串【ごへいぐし】)などに垂らす紙片【かみかた】や布(木綿【ゆう】)を言います。 また注連縄【しめなわ】に垂らし神域【しんいき】や祭場を標示【しめ】し清浄を象徴すものでもあります。
裏白(うらじろ)
シダ科の植物。枯れずに新しい芽が出てくる姿から、常に栄えるようにという願いがこめられています。
または葉の裏が白いことから「共に白髪が生えるまで」あるいは「心に後ろ暗いところがない」など諸説あります。
楪(ゆずりは)
新しい葉が古い葉と入れ替わるように出てくる性質から「親が子を育てて家が代々続いていく」ことを連想させる縁起木とされ、正月の鏡餅飾りや庭木に使われる。
橙(だいだい)
一つの株に数年代の果実がついていて見られる特徴から、「代々栄える」の意味で「ダイダイ」と呼ばれる。
見かけがよく鏡餅などの正月の飾りに用いられる。
さらには、海老、扇、蜜柑、供え餅など地域によっても多様に添えられる
クリスマスが終わると途端にお正月ムードになり、この切り替えは実に見事ですね。
特別なクリスチャンでもなく、仏教、神道に精通しているわけでもないが、クリスマスツリーが注連縄や門松におきかわります。日本人全体で行っているように感じます。
正月は、その年の豊穣を司る歳神様(としがみさま)をお迎えする行事で、1月の別名です。
地方によってはまちまちですが、正月からの三日間を「三が日(さんがにち)」といい、1月7日までを松の内と呼んでこの期間を「正月」としています。
年が明け歳神様を迎える際の祝福の言葉が「新しい春を迎え芽が出る」と言う意味から「めでたい(芽出度い)」と言う言葉ができていると言われ、お正月の挨拶の「明けましておめでとうございます」は、ここからきているといわれています。
門松
正月の代表的な「飾」は、やはり門松でしょう。
歳神様が地上に降りてくる際に家々を訪れる目印となり、宿る場所と言われています。
ですから、家の門や玄関の両側に立てて、ここからお入りくださいと準備をするわけです。
また、飾り物は12月28日までにするとよいとされてます。
29日は「九松」と言われ、「苦待つ」や「二重苦」の意味もあるようで、この日の設置は避けた方がよいと言われています。
31日も新年まで1日しかないため、「一夜飾り」といわれ、神様に失礼とされています。
注連縄(しめなわ)
注連縄の「しめ」は占有の意味で神の神聖な領域と現世との境を明らかにする縄のことです。
注連縄は特別なものなので、普段使う縄は右にねじりますが、左へねじる「左綯い(ひだりない)」にして、紙垂(しで)を下げます。
注連縄は、不浄なものが入らない役目も果たし、その由来は「古事記」にもあるが、天照大神が天の岩戸から出た際に、再びそこに入らぬように注連縄で戸を塞いだという神話からきている。
あまり形や風習にこだわらず、最近のアレンジされた飾り物でも十分です。
皆さんが、来年は幸福になりますように、飾りつけをしてみましょう。
参考:LOVEGREEN、Wikipedia、季語ものしり事典(新海均著)