ありがたい米と7人の神様

世界3大穀物と呼ばれている「イネ」「トウモロコシ」「コムギ」は人間にとって最も重要な食用作物です。
米は、日本に縄文時代後期に中国から伝来し、見事に日本人と噛み合い、風土も合致して日本人は米と共に育ちました。
一粒の米から稲が育ち、稲が育てば、一千粒以上の米が収穫されます

食料として重要である一方で、長期保存ができる特徴があり米食文化の経済に貢献している。
平地が少ない日本では山間地域にも田に開梱し、その土地に定着し人々が集まり村でき、日照りや干ばつなど自然と戦いながら、凶作に怯え、大いなる実りに安堵して生きて来たのです。
五穀豊穣は心からの深い深いお祈りだったのですね。
山間地帯に作られる水田は「棚田(たなだ)」といい、水平に規則的に集積し、水田景観として「千枚田(せんまいだ)」と呼ばれている
水鏡のように景色を映す田んぼや田植えした苗が育った緑一色の稲田、黄金色に輝く棚田など、季節を映す素晴らしい田園風景は日本の原風景ともいえます。
絶景で有名な棚田は
- 四ヶ村の棚田【山形県】
- 大張沢尻棚田【宮城県】
- 横瀬町の寺坂棚田【埼玉県】
- 大山千枚田【千葉県】
- 姨捨の棚田【長野県】
- 飯山市福島の棚田【長野県】
- 稲倉の棚田【長野県】
- 星峠の棚田【新潟県】
- 北五百川の棚田【新潟県】
- 長坂の棚田【富山県】
- 丸山千枚田【三重県】
- 室谷の棚田【島根県】
- 美咲町・大垪和西の棚田【岡山県】
- 井仁棚田【広島県】
- 東後畑棚田【山口県】
- 湯船の水と千枚田【香川県】
- 本谷の棚田【愛媛県】
- 八畝の棚田【高知県】
- つづら棚田【福岡県】
- 浜野浦の棚田【佐賀県】
- 蕨野の棚田【佐賀県】
- 鬼木棚田【長崎県】
- 扇棚田【熊本県】
- 山浦早水の棚田【大分県】

米を収穫した後に残る稲の茎や藁(わら)は加工されて、米や卵、納豆などを入れる容器として使われ、雪や雨から守る蓑(みの)、おなじみの草鞋(わらじ)、注連縄や祈りを表現する注連飾りの材料として使われています。
日本の米
日本のお米は短粒種(比較的円形で長さが短い)で、炊き上がると艶と粘り気があります。
炊きあがりを湯気とともに口に運ぶと、水っけを多く含んだしっとりとした柔らかな口当たりで、口の中に広がり、噛めば噛むほど甘味が出て幸福感を味わえます。
米と7人の神
日本人は一粒の米に7人の神様が宿ると信じて来ました。
昔から親に「お米を残すとバチが当たるよ」と言われてました。
それほどまでに、農家の人の有り難さやお米に対する神格化が働いたものと思います。
7人の神様については、七福神など諸説ありますが、こんな説がありました。
水、土、風、虫、雲、太陽、そして作る人の七つの意味があるそうです。
- 水:
- 土:豊富な水と栄養分の豊かな土は、稲が良く育つ水田をつくる為の水と土
- 風:日しかない稲の開花しない間に受粉を行う為の風
- 虫:虫はお米を食べる害虫の事ではなく、その害虫を食べる、トンボや蜘蛛の虫
- 雲:
- 太陽:太陽の光と光を当てすぎない為の雲と太陽
- 作る人:昔は88の工程を経て米作りをした作る人の苦労
がありました。
漢字で書く「米」は、お米を作るまでに八十八の手間暇がかかることが語源になっている。

天候や田んぼの状態、稲の健康に常に心を配り世話をし、自然の助けを得て初めてその実りをいただくことが出来る、命を宿した穀物だった。
そのどれ一つが欠けても手にすることはできない天からの恵みなのです。
稲の中に日本文化が産み落とされたと考えられるほどに、日本人と米の関係は深いのです。
神社には五穀豊穣と子孫繁栄を感謝してお酒やお米の奉納されています。
神様からのお米をありがたく、いただきましょう。
参考:Japan House、私たちの未来への案内図、Wikipedia