変化している 接客用語のあいさつの大切さ
販売の五大用語というのがある
- 「いらっしゃいませ」
- 「ありがとうございます」
- 「少々お待ちください」
- 「お待たせしました」
- 「ありがとうございました」
これが、5大接客用語の基本です。
来店時、販売時に店のスタッフが使う挨拶やことばはとても大事でお客様への影響は大きい。
飲食などは来店時の「いらっしゃいませ」は、一見でいったときは特にこの一言でこの店が自分に合うか合わないかを頭の中で判断してしまう。それだけ重要です。
その、来店時に聞こえてくる「いらっしゃいませ」の声が、聞こえなくなり始めている。
牛丼チェーン店の吉野家は伝統だった「いらっしゃいませ」が「こんにちは」などに変更している。
また、ファーストフード店でも日常の生活会話と同じあいさつをしている。
さすがに、百貨店では「いらっしゃいませ」を守っているようだ。
吉野家が2019年9月に社長の発案で「いらっしゃいませ」のことをなくした。
いままでのあいさつは、「粋と活気の良さを表す吉野家のサービスの伝統」だった。
しかし、食材の提供に伴う複雑化した機械操作で店員が後ろを向く時間が増えて「お客様の来店を確認するためだけ」にいう事が目立ってきていた。
有楽町店の店長も「最初は違和感しかなかった」と当時を振り返った。それでも「こんにちは」を使い始めると客の目を見て言うようになり、いままでは「忙しさでお客様の顔を見ないままだったことに気がついた」。
顔を見て挨拶をするので笑顔も欠かせなくなり、声掛けの変更は接客の見直しだけではなく、店内の雰囲気も変えた。
有楽町店と言えば、吉野家で一番売り上げのある店で、忙しさも半端ではない。
スターバックスでは、「いらっしゃいませというあいさつでは、お客さまとのコミュニケーションが終わってしまう」と考えている。
「お客様が店内で、心地よく過ごしてもらう店舗や接客」のためにパートナー(店員)が日常生活で自然と出るあいさつをしている。(スターバックス広報)
マクドナルドも「お客さまが心地よく感じていただけるように、おもてなしの心をもって、クルー(店員)が自分の言葉であいさつをしている」(日本マクドナルド広報部)
江戸時代の見世物小屋がお客さまが「こちらに来てください」という意味をもつ「いらっしゃませ(まし)」という言葉で声掛けをしていたと書物にも残っている。
江戸時代からの歴史を持つ呉服店からの百貨店の三越伊勢丹は、今でも「原則、いらっしゃいませとお迎えしている」(広報)
四十五度の角度でお辞儀をする。
お客さまに感謝の気持ちを込めることにある。あいさつは人間関係の始まりまりを意味するものとの理由からとか。
販売員のあいさつも「企業イメージにつながるという意識で、きほんしせいや基本接客用語の教育の徹底をしている」。(広報、PR担当)
最近の傾向としては、あいさつも通り一辺倒ではなく、その企業イメージやブランディングとして使っているようです。
僕の習慣では、まだ「いらっしゃいませ」が抜けていないですが、「こんにちは」の掛け声には同じく「こんにちは」で返す場面も出てきました。
来店時だけでなく、どんな場面でもこちら側から積極的にあいさつをしましょう。
参考:2021/5 東京新聞コラムより