ラッコのお気に入りの石は「マイ道具」
ラッコは可愛い
ラッコは霊長類以外で唯一道具を使うほ乳類だと言われている。
ラッコというと、すぐに水面に浮きながら石で貝などを割って食べる仕草がたまらなく可愛いですね。
アラスカや千島列島の沿岸にかけて棲息しています。
しかし、残念ながら毛皮を目的に乱獲され、レッドリストの絶滅危惧種なのです。
アラスカを走行中の原油タンカーの座礁により原油が流出し、巻き込まれたラッコは6000頭も死んだと言われて
いる。
現在は保護活動のおかげにもより徐々に増加の傾向を示している。
ラッコはハマグリ、ホタテ、アワビ、ウニ、などの2枚貝や、カニ、ナマコ、イカ、タコ、ヒトデ、海藻などを食べます。
特にウニが好物で近海のウニが激減してしまい、ウニ漁を仕事としている方々にとっては、ラッコによる“被害”のもとと考えられています。
ラッコの自慢の石
さて、そのラッコの石は、ラッコのとって自慢の石なのです。
かたい殻を好むため、えさと一緒に石を水面に上がってきて、お腹の上に平たい石を置き器用に貝をたたき割ります。
お気に入りの石があると仲間のラッコの鼻先に高く掲げアピールをします。
また、水の中にもぐるときの重りとしてもつかいます。
ラッコが気にいった石は、どこにいくにも一緒です。
わきの下にあるポケットのようなくぼみに入れて持ち運んでいるのです。
このポケットには大切な石のほかに食べのこした貝なども入れておくようです。
ラッコにとって石へのこだわりは極めて強く、お気に入りの石をうっかりなくしてしまうと、さあたいへんです。
食事ものどを通らないくらいひどく落ち込み、代わりの石を与えても拒むという
そんなラッコの特徴は
- 全身に約8億本の毛でおおわれて、毛づくろいをよくおこないます。
- 毛づくろいをし、キレイにしておくことで空気が毛の間に入り、浮き輪の役目になり水面に浮く事ができるそうです。
- とにかくよく食べる大食漢です。
- ラッコには皮下脂肪がないため、寒い海に生息して体温を保つためにエネルギーを消費してしまうからです。
- 脂肪を体内に蓄積できず、そのためたくさん食べないと体温が下がってしまうのです
- 食べる量も半端ではないです。
- 1日に体重の20~30%ほどのエサを食べます、食べなければ凍死してしまうのです。
かわいい仕草がたまりません
ラッコは目や口に手を当てて、水面をただよったり昼寝したりします。
この仕草がまた、たまらなく可愛いです。
実はこのポーズは、ラッコは手のひらには毛が生えていないので、冷えやすく、そのために目や口で温めているのです。
眠るときは流されないように海藻を体に巻きつけるが、海藻がないときはラッコ同士で手をつないで眠る。
イタチ科のうちで川に進出したイタチがカワウソ、海に進出したイタチがラッコ。
日本の水族館のアイドル的存在のラッコですが2020年9月現在で、ラッコに会える水族館は4つで6頭です。関東・東日本にはいません。
この貴重なラッコを是非、逢いに行ってかわいい仕草を見てやってください。
4つの水族館はこちらです。
鳥羽水族館(三重県/鳥羽市)
アドベンチャーワールド(和歌山県/白浜町)
神戸市立須磨海浜水族園(兵庫県/神戸市)
マリンワールド海の中道(福岡県/福岡市)
参考:Wikipedia、ガジェット通信、るるぶ、LIFE(麻生羽呂著)