幼い頃から神秘的な「七夕」願いが叶いますように
子供の頃からとても気になる日であり、天気が気になる日は7月7日の「七夕」でしょうか。
晴れれば見えるし、曇っていれば見えないし。数日前から笹の葉に飾る願い事を書いて短冊を下げながら、話題は天気のことになりますね。
なぜ一年に1回しか会えないのだろうかと、ロマンチックな出会いに神秘さを感じながら夜空を見上げていました。
天の川を挟むように暮らしている、「彦星・ひこぼし」と「織姫・おりひめ」が、一年に1回会うことができる日が「七夕」です。「星祭」ともいう、このお話はみなさんよくご存知のことと思います、
- 彦星:牽牛(けんぎゅう)という鷲座のアルタイル(わし座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ)のこと
- 織姫:琴座(ことざ)というベガ(こと座最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ)のこと。
今回はその「七夕」の由来ともなる異類婚姻譚(いるいこんいんだん)のひとつの昔話を調べてみました。
異類婚姻譚とは
人間と違った種類の存在と人間とが結婚する説話(民話、昔話)の総称で、世界的に分布し、日本においても多く見られる説話類型である。
引用:Wikipedia
天女
天人女房
ある男が水浴びをしている天女たちの羽衣(はごろも)の一つを隠すと、一人の天女が昇天できなくなり、男と結婚して子供を生む。天女の妻は、子供から教えられて家の中に隠された羽衣を見つける。
天女は瓜の種を残し、瓜のツルを伝わって天まで昇ってくるように、と書き残して天に帰る。
夫が天女の妻に言われたとおりにして天に登って妻の両親に会うが、天人である妻の両親は男のことが婚として気に入らない。
妻の両親は男に畑仕事の難題を次々に出すが、男は妻の助言ですべての課題をなしとげる。
最後に瓜畑の番をさせられた男は、妻の警告にもかかわらず瓜を縦切りにして食べると、瓜からあふれ出た大水で川の向こうへ流されてしまう。
妻が、7日ごとに会おう。
と言うが、男がそれを、七月七日と聞き違えたために、男とその妻は天の川をはさんで住み、一年に一回しか会うことができなくなる。引用:日本昔話(稲田浩二・稲田和子編)
他にも諸説あります。
この類の説話は、日本全土に分布し、アジアからヨーロッパまで世界全域でも人気が高い。
日本の羽衣は、他の国々では羽根の衣をつけた白鳥乙女(鳥の化身)となる場合が多い。
日本の謡曲(能楽)の有名な「羽衣」は、さらに簡素になり、天女に懇願された漁夫は天女の舞を条件に天女に羽衣を返す。
白鳥の湖
また、バレエの「白鳥の湖」の原作点されるムーゼウスの「奪われたヴェール」は、騎士が白鳥乙女のヴェール(羽根の衣)を盗んで白鳥乙女と結婚しようとするが結婚式の直前に乙女はヴェールを発見して飛び去ってしまう。
そして騎士は、冒険の末に乙女の国を訪ねあてて自分の卑劣さを乙女に詫びて乙女とその両親に許され、晴れて結婚式を挙げることになる。引用:日本昔話(稲田浩二・稲田和子編)
七夕の夜は、夜空を見上げて、星を眺めて懐かしく思う人やしばらく会っていない人を思い出したり、思いを馳せたりするのもいいですね。
一年に1回、心静かに願い事や思いをお祈りすることも大事なことかもしれません。
参考:暦生活、日本昔話(稲田浩二・稲田和子編)