よくいく五重塔は京都の東寺
京都へ行けば五重塔
京都へ行くと必ず時間をかけて東寺に行きます。
京都駅の八条口からから歩いて約15分でいけます。
東寺は真言宗の開祖した空海弘法大師が真言密教の根本道場と定めた仏教寺院です。
平安京の羅城門をはさんで、両翼を広げたように建てられたのが二大寺院の東寺と西寺です。
1300年の時を経て権力の争奪戦が繰り広げられそのたびに兵火はなんども都を焦土かした。
そのなかで、ただ一つ、平安京創建当初の姿をとどめているものが東寺です。
輝かしい新都の平安京は、発掘調査による碑をたてることで、その面影を残している。
東寺とともに建てられた西寺も、今はありません。
東寺が西寺のような運命をたどっても不思議なことではなかったのです。
東寺は幸いにも不思議にも平安京が創建された当初の場所で、創建当時とほぼ変わらない伽藍配置でた
たずんでいるのです。
思いでの五重塔
今回は、東寺の中にある五重塔の説明を聞いたことを思い出しながら、調べてみました。
新幹線に乗って南側に座ると、五重塔が見えます。
それが、東寺の五重塔です。
五重塔は東寺だけでなく京都のシンボルとなっている国宝です。
その高さは約55mで木造の塔としては日本一です。
空海により826年創建着手したのですが、莫大な費用と人出の問題、そして雷火や不審火があり、実際に完成したのは空海の没後50年を経過してからです。
現在の塔は徳川家光の寄進で建てられ5代目になります。
東寺の五重塔には、弘法大師空海が唐より持ち帰った仏舎利を納めています。
江戸時代に京都に強風が吹き荒れ、暴風と化した風が五重塔に突き当たっていった。
嵐が去った後になんと五重塔は傾いていた。
見てわかるぐらいですから、かなりの傾きだったのでしょうね。寺伝によると傾いた五重塔は修理されて、もとどおりに真っ直ぐになったという。
その方法は、誰が考えたか五重塔が傾いた方向とは逆の地面に大きな穴を掘って傾きを直したそうです。
これは本当なのだろうか、五重塔は花崗岩(かこうがん)でできた基壇(きだん)の上に立っていて、とても穴を掘って傾きを直すことは不可能ではないかと思いますが、修理方法などのことは記載されていないようで、今でも謎に包まれたままです。
五重塔の中心には東京スカイツリーでも参考にした「心柱」(しんばしら)があり、三本の巨木が継がれて頂上部の相輪(そうりん)を受けている。
五重塔には下から上まで貫かれている柱は心柱しかなく、各層の特殊な建築技術と心柱で揺れを制振しているのです
五重塔の初層の内部には簡素な装飾の外観からは想像できない極彩色で彩られた密教空間が広がっています。
五重塔の各層を貫いている心柱は大日如来として、その周りを四尊の如来を安置した。
- 東に阿閦(あしゅく)
- 南に宝生(ほうしょう)
- 西に阿弥陀(あみだ)
- 北に不空成就(ふくうじょうじゅ)
を配した。
その如来の脇侍に八大菩薩像が囲んでいます。
さらに、四方の柱に金剛界曼荼羅を描き金剛界の世界をあらわしています。
また、四面の側柱には八大龍王、壁には真言発祖像を描き、真言の教えが弘法大師空海に伝えられた歴史をあらわしています。
一般公開はされていませんが、新春の五重塔初層特別公開は1月1日から1月9日まで扉が開けられれます
極彩色の曼陀羅の世界をみてみたいものです。
参考:東寺の謎(三浦俊良著)、東寺、Wikipedia、travel-star