食品サンプルの歴史
日本で考案され作られた食品サンプルの歴史
本物と見分けがつきません。
食品サンプル屋さんのショーケースや展示されている食品サンプルを見るとよくできていて、まったく見分けることができない。
素晴らしいの一言です。
最近では体験コーナーの店もあり子供と一緒に大人も楽しめるようになっています。
浅草のかっぱ橋商店街では数店のお店が精巧なサンプルを競い合って展示しています。
食品サンプルは蝋や合成樹脂などの腐敗しない材料を主原料として作られ、商品の細かなところまで再現しお客さんの視覚に訴えて来店をさそいます。
大正時代から昭和初期にかけての日本で考案された画期的な表現方法です。
業界的には団体や協同組合もなく共通の定義も存在していません。
制作技術などの記録がなく発症について諸説あるようです。
発祥の不思議で面白いのは
- 日本で初めて食品模型製作の事業化に成功し、食品サンプルの基礎を築いたとされる岩崎龍三。
- 食堂として初めて食品サンプルを陳列させた白木屋の飲食物見本を制作した須藤勉。
- 京都の模型製造者の土田兎四郎、西尾惣次郎が作ったものなどの説がある。
記録上から彼らの因果関係はなく、同時多発的に発生した事象だと考えられている。
これは、シンクロニシティと呼ばれる「意味のある偶然の一致」をいい日本では「共時性」「同時」「同時発生」と訳されている。
これと同じような現象が、日本の食品サンプル業界で起こったとは驚きました。
初期の食品サンプルは実物を寒天で型を取り、そこにあらかじめ絵の具を溶かし色付けした蝋を流し込んで作った
それから、製品の補強をして表面をよりリアルに彩色して仕上げた。
最近では、蝋の壊れやすさをカバーする合成樹脂が主流と変化し、合成樹脂用の金型が開発されて、緻密でリアルな食品サンプルが制作されるようになった。
現代では、食品サンプルはリアルであると同時に非現実性を兼ね備えて表現の仕方も多様になってきています。
「瞬間の表現」として、代表的なものは土産物店の饅頭類に切れ込みを入れて中の食材ををよく見えるように工夫したもの。
そばやパスタに箸やフォークで持ち上げて動的表現を加えたものなどがある
海外にも人気があり観光客への土産物芸術品や玩具としての利用も増えてきている。
海外では「フード・サンプル」とか「フェイク・フード」と呼ばれています。
かっぱ橋商道具街の食品サンプル屋さんは、いつも人だかりが多く、お寿司のサンプルのキーリングやストラップケーキやフルーツなどをサンプルにしたペンスタンドや小物入れがあります。
その他にオリジナルのチャーム、ブックマーク、マグネットなどを展示している。
見ていてもあきないですよ。
東京ソラマチや横浜、関西でも展示販売しています。
写真撮影もお願いすると喜んで承諾してくれます。
下記の写真は私がサンプル屋さんに行って撮ってきました。
食べたくなりますね~