石炭の火力発電で日本の進化

石炭の火力発電を見直す日本
モクモクと煙突から黒い煙を出していた時代はもう
終わっています。

黒煙
気が付かなかったのですが、発電効率や地球温暖化
の主犯として肩身の狭い思いをしていた石炭はなん
と多くの面で見直されています。
我々が石炭を目にすることは、BBQの時だけかもし
れませんね。
しかし、日本のエネルギー源の28.42%は石炭が
担っていたことを知ってましたか。
これは世界で15位だそうです。
石炭が燃焼するとSOx(硫黄酸化物)やNOx(窒素
酸化物)、ばいじん(すすや燃えカス)が発生します
高度成長時代の日本は大気汚染が大変深刻な問題とし
て、とりあげられていました。
ご存知、石炭の利用は産業革命によって一気に進み
石炭から産出されるタールを原料とする化学工業も
大きく発展をしました。
この頃は、石炭のことを黒いダイヤモンドとも呼ば
れていたんです。

石炭
しかし、20世紀に入って大量の石油が採掘されて
石炭の2倍のエネルギーを持つ石油が主役となった
コストが安く、豊富な埋蔵量、輸送や貯蔵にも不安
がないといわれていた石炭は評判が下がり、酸性雨
やぜん息、肺がんなど環境公害の責任をかぶること
になります。
ところが、オイルショックが続き石油の価格が高騰
し、石炭が見直されて産業燃料や発電燃料に再び戻
っていった。
と同時に石炭が燃焼時に出す有害物質のクリーン化
の技術革新が本格的にすすめられた。
日本のクリーン技術
40年以上にわたり環境に対する技術や効率の良い
燃焼方式を開発し、今や世界でトップレベルの大気
汚染物質の90%を除去しています。

クリーン・エネルギー
黒い煙がモクモクの煙突はもう見れません。
浄化処理を行ってから大気中に放出されるため、
ほとんど何が出ているのか見えない状態になって
いるのです。
2002年に生まれかわったJ-POWERの磯子火力
発電所は「クリーンコール技術」として、
排煙脱硝装置と日本で初めての水を使わない
排煙脱硫装置を導入し、主要先進国と比較し
ても一桁低い数値を獲得している。
日本のこうした最先端技術が海外で活用していくこ
とが期待されている。
新興国の経済発展にともない2040年には世界の
エネルギーは2014年の約1.6倍に増加すると
考えられていている。
資源の貯蔵
資源には貯蔵の限度があり、
- 石油はあと51年分
- 天然ガスはあと53年分
- ウランはあと102年分
- そして石炭はあと153年分
といわれています
石炭は世界各国に分布して産出され、埋蔵量も豊富
で価格も安定して政情不安の影響もありません。
日本の技術は世界最高水準の熱効率を達成しています
これからも、さらに研究開発を進め「高効率の燃焼」
「CO2回収・貯蓄技術」を推進して欲しいです。
また、日本の最新技術を世界の各地に供給し、地球の
温暖化や環境公害に貢献してもらいたいものです。
「クリーンコールデー」9月5日
石炭のクリーン化技術を知ってもらおうと制定した
参考:資源エネルギー庁、気になる話題、Wikipedia、世界ランキング