「規格外野菜」とフードロスの見直しを
規格外野菜とは
市場できめられた大きさや形、色などが、市場で定められた規格から外れている野菜のこと。傷があったり形が曲がっている規格外野菜は市場で流通されにくいため、その多くが廃棄処分されいる。
引用:ELEMINIST
規格外野菜という言葉自体を知らない人が多いのではないでしょうか。
私も、どちらかといえば知らない方だと思います。まず内容ですが野菜に規格がある事自体、不思議に感じるんですが、皆さんはいかがでしょうか。
どんな規格か
- 大きさ:S・M・L
- 色や形
- 品質:A・B・C
- 優・良・並
調べても、なんだかはっきりしません。
曲がっている、傷が入っている、色が薄い、太さが足りないなどの理由で、定められた規格に当てはまらないという。
しかし、味や品質が悪いのではないので、十分に食材として使えるのです。
以前からこの問題は、おかしいと思ってました。
規格外の野菜は一部はカット野菜やジュースなどの加工食品として利用されていたり、農家が自家消費したりする以外はほとんど廃棄処分されてしまいます。
その廃棄率といったら、なんと生産量の約4割にものぼるのです。
なぜこの規格はあるのでしょう
トラックなどで野菜を運ぶ際に、野菜をダンボールに詰めますが、形がバラバラだとたくさんダンボールにおさまらず効率が悪くなります。
また、割烹料理店やレストランなどから野菜の形や色、大きさを指示されるケースがあります。
日本人特有の「美しく見栄えの良いものしか買わない。売れない」という消費者のエゴが大きく根抵に流れていることが関係している。
まっすぐなキューリ、なすなどのように、均一な大きさ、形を求められるままに合わせようと、農薬を必要以上に使うこともあり、本当にそのことが必要なのか、フードロスの観点からも今一度見直しをして欲しいものです。
日本に観光で来る外国人は、一様に日本の野菜のきれいさに驚くという話を聞きます。
フードロス(食費品ロス)
昔から問題視されている「フードロス」は、まだ食べられるのに、売れ残りや、賞味期限が近い、調理にして使うことができるのに捨てられてしまっている食品のことです。
日本では、年間612万トン(農林水産省・環境省の「平成29年度推計」による)もの食品が廃棄され、これは、毎日、大型トラック(10トン車)トラック約1,640台分の食品を廃棄していることになります。
そのうち、食べ残しや賞味期限を理由に廃棄される家庭でのフードロスは284万トンで、食品の製造過程で廃棄されるフードロスは328万トンになります。
しかし、この中に出荷前に廃棄された規格外の野菜は含まれていません。
恐ろしい数字になりますね。
日本の食糧の多くは海外からの輸入に依存していて、日本の家計の消費支出の約4分の1は食費が占めています。
世界中で飢餓に苦しむ人たちの援助されている食糧は年間390万トンで、日本のフードロスはそれの1.6倍にもなります。
SDGsの目標にもある、「つくる責任、つかう責任」では「持続可能な生産と消費の仕組みを作る」を目指しています。
具体的には
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食糧の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる
ということが掲げられていて、フードロスや規格外野菜は、これに関連してきます。
私たちも、栄養面や美味しさも変わらない規格外野菜を手に入れて、少しでもフードロス減らすようにしましょう。
最近では、規格外野菜の直売所や通販サイトで取り扱われていますし、価格も安く提供してくれています。
ユニークな野菜の UNICA
など、利用してみてはいかがでしょう。
参考:IDEAS FOR GOOD、なるほどSDGs、Satisfactory