エスカレーターは怖いので気を付けよう
エスカレーターは怖い
先日上りエスカレーターを降りると反対側の
下りエスカレーターで降りようとしていた、
おばあさんがエスカレーターに乗ることがで
きずに往生していた。
「どうしました、降りるのでしたら手伝いま
すよ」と声をかけ、おばあさんは「なかなか
乗れないのです」と手すりに手をかけながら
返事をしました。
手すりの反対側の手を取り、おばあさんに、
一緒に足を出すように言っても、怖がって
足が出ません。
エスカレーターの下を見ていると確かに早く
動いているように感じます。
初めてそんな気持ちになりましたが、意外と
自分でもびっくりしました。
結局は、おばあさんはエスカレーターには乗
れずエレベーターを探して降りることになり
その場を離れました。
実は、自分もそんな時がありました。
もう、何十年も前の話なのですが、ある夏の
旅行にオーストラリアに行きました。
そのオーストラリアには地球のへそと呼ばれ
ている1枚岩で標高868m、周囲9.4km
のウルル(エアーズロック)という岩石があ
ります。
そのウルルは朝日を浴びると赤色に変化し
それは、とてもきれいな景観となります。
それを見た後に、ウルルを訪れた人たちは
頂上まで登るのです。
ぼくも、同行の人と一緒に登り始めました。
それまで僕はやや、高所恐怖症ではあるものの
ウルルほどなら怖がることもなく登る自信はあ
りました。
そうです、登り始めてから7,8mの地点で
なんと上から水が入ったペットボトルが僕の
すぐわきを勢いよくドンドンバンと大きな音
を立て転がり落ちていったのです
えーっと、瞬間に自分と転がるペットボトルが
重なり、そこで固まってしまったのです。
おまけに、ペットボトルは下まで降りて落ちた
衝撃で破れ水が四方に飛び散ったとこまで見て
しまったのです。
その場で、しばらく冷静になるまでじっとして
いました。
周りを見渡すと僕と同じ格好をしている人を
何人も見かけました。
そうそう、連れの人もそこからは登ることが
できなかったです。
しばらくして何人かでそこから下りていきま
したが、下りるのにも恥ずかしいですが少し
足が震えるのを覚えました。
正直、怖かったです。
ここまでは、仕方なかったと話を終えたい
ところですが、日本に戻ってからは自分が
こんなになるとは思いもしなかったのです。
仕事柄、電車を乗り継いで客先に行くこと
が多くエスカレーターに乗る機会も多いです
今までにはない、全く考えられえない現象が
おきました。
エスカレーターを乗るのが、怖いのです。
あのウルルのペットボトルが頭をよぎるのです
ウソだろうと自分で何度も頭を振ったのですが
ダメです。怖いのです。
しかも、登りも下りも同じ感覚になります。
これが、トラウマってやつか「ちくしょう」め
と自分の情けなさにがっかりしました。
新お茶の水や地下鉄永田町の長いエスカレーター
は乗ってからじっと前を見続けて他のことを考え
るようにしていました。
時がたつにつれて、その感覚はなくなりました
が、高所恐怖症のステージは上がったようです
エスカレータで転んだりつまずいたりの事故は
去年までの2年間で805件ありました。
「エスカレーターは歩かないでください」や
「手すりにつかまりましょう」などの鉄道会社の
標語が目立ちます。
最近では、エスカレーターに乗る人が良く見え
る位置に「止まろう」とポスターをはってます
でも歩く人が多いですね、小走りに来ると振動
が伝わって怖い思いをします。
これは、記憶によるとエスカレーターの初期の
ころに「急いでいる人のために片側を開けてく
ださい」とルールを作ってしまったからだと思
います。
いまだにそのルールが残っているのと、駆け上
ったり、駆け下りたりの人が後を絶たないので
解消されないのだと思います。
2列でエスカレーターを利用すれば、エスカレー
ターを乗るのに列を作らなくて、今よりもっと
スムーズ乗れていいですよね。
結局不合理で危険なエスカレーターにしているの
は、利用者のわれわれなんです。
日本エレベータ協会のアンケート調査によると
「エスカレーターを歩かない方がいい」という
回答が7割近くあった。
人やカバンとぶつかって危険と感じた人が5割強
ありながら、それでも「エスカレーターを歩いて
しまう」人が8割強推移しているってなんなんだ。
エスカレーターは歩くことを前提に作ってません
あくまで手すりにつかまって乗ることを前提とし
て制作されています。
ウオーカー効果とも呼ばれる、壊れたエスカレー
ター現象は、停止したエスカレータ―に乗ると
バランスを崩したり、めまいや違和感を生じてし
まう現象のこと。
これは怖いですね、通常の歩行時は脳が無意識に
コントロールして、動いているエスカレーターに
合わせた動きをします。
ところが停止した状態でも無意識に動いているエ
スカレーターの状態に合わせてしまうのが原因だ
と言われている。
一人一人が意識してエスカレータ歩行を禁じて、
高齢者や子供たちが安全で安心にエスカレーター
を利用できるようにしたいものです。