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熱波は地上だけでない 海の中でも「海洋熱波」

熱波は地上だけでない

強烈な熱波は、気候の変動によって人間の健康を脅かし、山火事が広がるように地球
上に広がっている。

世界気象機関(WMO)の熱波の定義では、

日中の最高気温が平均最高気温を5°C以上上回る日が5日間以上連続した場合をいう

参考:WeatherCast


熱波

世界最高気温になるのか、2020年8月の熱波でアメリカ・カルフォルニア州デス・バレー(死の谷)国立公園で、気温が摂氏54.4度に達し、89年ぶりの暑さを記したと伝えられた。

米国立気象局(NWS)が検証中ですが、この記録が確定すれば8月の世界最高気温になります。

まさに死の谷ですね。

最近の研究によると、世界の30%人々が死に至るおそれの暑さに年間20日以上襲われていることが分かった。

「海洋熱波」

地上の異常な高温と同様に海の熱波も海水温の上昇が継続的に進んでいる。

海洋熱波」と言われる海水温が平年と比べて極端に高い日状態が5日以上続くという現象。

地球の温暖化による世界の海水温が継続的に進んでいる。

これは、前世紀半ば以降に地球に取り込まれた過剰な熱の90%を海が吸収しているからです。

この過剰な熱は海水温のベースラインの上昇に加えて、海洋熱波の頻発化、激化、長期化になる可能性がある。

1925~1954年と比べて1987~2016年に地球全体で、海洋熱波は次のように変化した

  • 発生頻度は、34%増加
  • 持続期間は、17%長期化
  • 年間の日数は、50%以上増加した。

日本の北海道では、異変が起きている

北海道を代表とする魚介類のサケやサンマ、イカなどは記録的な不漁が続いている

それだけではなく、なんと暖かい海を好むブリやマンボウが多く網にかかる


マンボウ

マンボウは釧路では需要がないため、海に放すしかないし、漁のじゃまになる。

かんじんの、主力であるサケの水揚げはピーク時のなんと1割まで激減している。

北海道の海を中心に50余年ものあいだ水資源を研究している北海道大学の桜井泰憲名
誉教授は・・・

「海で3度から4度も水温が上がるということは、大気にすれば15度から20度くらいの変化に相当します。
ホットスポット的に急激に海水温が高いところができると、そこから魚がガラッと変わってしまう

といい、海洋熱波が頻発することで、サケやサンマが寄りつきにくく、マンボウやブリが回遊しやすい海になっているという見方を示した。

海洋熱波によるサンゴ礁、海藻・海草の藻場など生態系の基盤を成す種(基盤種)の生育の場が広範囲にわたり破壊されている。

たとえば

  • 2011年にオーストラリア大陸西側の沿岸域で約900平方キロメートルもの海草が失われた
  • 2016年、2017年にはグレートバリアリーフ全域のサンゴ礁群の80%に異常が深刻な白化
    に見舞われ、多種類の枝状のサンゴ類が失われる結果となった。


サンゴ礁の白化

最近の特徴として、温帯性の海藻類は減少をしはじめ、亜熱帯性・熱帯性のサンゴ礁
にとって代わりつつある「熱帯化」の現象があらわれている。

人類に多大なる影響を与えている地球温暖化問題は温室効果ガスの排出が急務である
ことは世界が声を上げているので周知のとおりです。

実行なくしては語れません。

最後に人間の体温は約36℃~38℃に保たれているが、体温がそれ以上になると熱がある
ということになります。

体温が40℃に近づくと重要な組織細胞が壊れはじめます。

40℃以上になると即座に治療を要する非常に危険な状態になる。

参考:WikipediaNHK笹川平和財団NationalGeoGRAPHIC

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