言葉に宿っている不思議な力「言霊」とは
言霊とは
美しい日本語が、一見おしゃれでカッコよさそうな外来語に押されて崩壊しつつあるのが現状です。
そんな中でもわずかに言霊が息づいているのです。
古来から日本は言霊の力によって幸せがもたらされる国なんです。
言霊とは
古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。
発した言葉どおりの結果を現す力があるとされた。
引用:goo辞書
昔から、声に出した言葉が現実に影響を与えると信じられてきた。
よい言葉を発っせればよいことが起こりまた、不吉な言葉を発っせれば凶事が起こるとされていた。
そのため、祝詞を奏上する時には絶対に誤読がないように注意された。
現代でも、婚礼や披露宴などの忌み言葉は言霊の思想に基づくもの。
去る、切る、帰る、離れる、終わるなど言葉は昔からもう一つ「言挙げ」があります。
「言挙げ」とは
自分の意志をはっきりと声に出して言うことを「言挙げ」と言い、それが自分の慢心によるものであった場合には悪い結果がもたらされると信じられた。
「古事記」の中に、伊吹山の神を討ち取りに出かけたヤマトタケルが白猪に遭い、「これは神の使者であろう。今は殺さず帰る時に殺そう」と「言挙げ」する場面がある。
この際の用例が現存最古のものとされる。またこのヤマトタケルによる言挙げがその慢心によるものであったため、神の祟りによって殺されてしまった。
と解釈されている
引用:Wikipedia、
万葉時代に言霊信仰が生まれたのは中国の文字文化の漢字に触れるようになり、大和言葉を自覚し、精神的基盤が求められたことも無縁ではないという指摘がある。
この大和言葉にはおしゃれな言葉で言挙げを引き出してくれます。
パーティーや式典などのスピーチやプレゼンは、出席の時のふだんよりよそいきのスーツやドレスに身を包む服装のようにインパクトのある言葉で語りかけたいものです。
こんな大和言葉があります。
上手に使えばかっこいいスピーチになること請け合いですよ。
「いみじくも」
- 「すごく」と同義語なので「すごく巧みだ」という場合だけにつかわれる。
「○○氏がいみじくも言ったように・」 - 「まさにその通りです」を「いみじくも、そのことが・・」
という形に言いかえてみる。
「まさしく」
- 「いみじくも」より簡単に使える。
「まさに、こそ言葉のとおりです」「まったく、その通りです」の、まさに・まったくを「まさしく」
に言いかえるとそれだけで上品になります。
「つまるところ」
- 「結局は・・・なのです」の「結局は」を「つまるところ」にする
「いやがうえにも」
- 「ますます・・・」の「ますます」を「いやがうえにも」に表現し、その先に理由を述べるのが原則
です。「いやがうえにもやる気が高まります」
「惜しむらくは」
- 「残念ながら〇〇で不十分です」「残念ながら」を「惜しむらくは」にする「惜しいことには」という意味です。
「なかんずく」
- 「この商品は・・ですべてに優れていますが、なかんずく、片付けやすさには他の追随を許しません」のように使います。
「よしんば」
- 「仮に」という意味で、「しかたがないので」のいみの副詞「よし」から生まれたので悪い方の仮定だけで使います。
「よしんば、模造品が出たとしても・・」などに使います。
「言わずもがな」
- 「言わない」といういみの「言わず」に願望の助詞「がな」がついた言葉です。
もともとは「いう必要はないよね」という意味「この商品は学校や予備校は言わずもがな、小規模の塾においても・・・」といった形です
なじみのない大和言葉かもしれないけど、一つ二つおぼえて、使ったら、聞き手はかっこいいと驚きの表情になること間違いなしです。
参考:Wikipedia、日本の大和言葉を美しく話す(高橋こうじ著)