無意識の直感は「心のささやき」

無意識の「直感」
日常でもすぐに決めなければならないことがいくつもあります。
そんな時に一瞬で「こうしよう」とか「これにしよう」と自分では正しいと思い選択をします。

直感
これらは自分の「直感」で決めたということになります。
精神分析学者のジークムイント・フロイトは直感のことを「人の意思決定や感情は、無意識のうちに成り立っている」と説いています。
ひとことで言えば「勘」ですかね。
直感そのものは、論理的な説明ができない判断で、意識にも上がってこないもの。
「ブーバ/キキ効果」
こんなテストがあります。
ブーバ/キキ効果
下記の図を見てどちらがブーバでどちらがキキでしょうか

ブーバ/キキ効果
98%ほどの大多数の人は「左側の曲線図形がブーバで、右側のギザギザ図形がキキだ」と答えるのです。
しかもこの結果は被験者の母語にはほとんど関係がなく、また大人と幼児でもほとんど変わらないとされる。
なぜ、ほとんどの人が右側の柔らかい感じの図を「ブーバ」と思い、左側のとがった感じの図を「キキ」と思ったのでしょうか。
説明ができませんね。
直感がそう判断しているのです。
このように、直感は論理的な説明ができません。
この現象については「ブーバ」「キキ」と言った時のくちびるの形と似ている図形を選ぶ、という仮説が有力です。
人間の認知能力は、音のイメージと形のイメージに類似性を見出そうとするのです。
「直感を信じる」
また、最近の研究によると人が何か目標を決めたときは「直感を信じて行動する」方が成功につながる確率が高いというデータが報告されています。
実際に、直感は選択や行動のプロセスでその人の脳に秘められた検索機能によって過去の経験であったり、様々な記憶が洗い出されます。
そして、その場に適したもっともよいと思う方法が自動的に選ばれた結果湧いてくるのです。
直感は偶然の産物というよりも、人間が過去の様々な経験や学習によって身につけてきた意識の底に隠された精密な判断力といえます。
将棋の十九世名人の羽生善治名人は「直感は7割は正しい」といいます。
研究の発表があり、その将棋で使う脳はプロ棋士とアマチュア棋士では違うようです。
プロ棋士は、長い訓練と対戦経験から得た情報を基に、瞬時に状況を判断し最適な次の一手を直観的に導き出すことができます。

将棋
大脳基底核にある尾状核を通る神経回路を使っていることを発見しました。
将棋の初心者でも訓練により、この神経回路を誓えるようになることが判明したのです。
プロ棋士は反射的に「直感」を使って、なん手もの先を読んでいたのです。
詳しくは、理化学研究所の
「素人でも訓練によりプロ棋士と
同じ直観的思考回路を持てる」
をご覧ください。
直感は「心のささやき」
直感は日常の様々なシーンで突然湧きおこってきます。
そんな時はすぐに考え、すぐに行動することが重要です。
例えば、今日は大事な商談の日やプレゼンテーションの日の朝などは、つい鏡を見ますね。
そんな時、「よしっ」と気合を入れますが、同時に「いつもの自分のままで」取り組もうと自分に言い聞かせることがあります。
ですから素直に考えて、いつもの通りで気負わずに、前をしっかり向いてはっきりとすることです。
現代の脳科学の研究では、右脳と左脳との関係や意識・無意識との関係などを究明しています。
直感は自分のありのままの本音を正確に伝えてくれる「心のささやき」です。
経験と記憶、感情などが無意識の中で行動にあらわれます。
レストランのメニューの選択や大切な決断をすることの心に、耳を傾けることが大切ですね。
参考:NOMARK-LOG、理化学研究所、Wikipedia、