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ものづくりの町・会津から世界初の「あいくし」誕生

経済産業大臣の指定を受けた工芸品を意味する「伝統的工芸品

100年以上の歴史を有し、生活に豊さと潤いを与える工芸品などの、指定要件を満たし、一定の地域にある程度の数の者が生産を行っている。

詳細は、日本の伝統品は約1200品目

「あいくし」誕生

あいくし

2021年4月に福島県の会津で誕生した世界で初めての3Dカーブを持つ櫛(くし)です

誕生に至っては、東日本大震災の復興支援「ふくしまみらいチャレンジプロジェクト」という被災地復興支援に参加したヘアスタイリストの傳礼央那(でん・れおな)氏と金属切削加工専門会社の「株式会社サンブライト」の出会いからでした。

今ある櫛ではなく、過去に類のない形状の櫛」をコンセプトに「あいくし」のプロジェクトがスタートした。

会津が誇る高度なものづくり技術と今までにないこれからのものづくりを会津から発信することで未来につなげていきたい」という思いを重ね合わせオリジナリティな製品を作り始めました。

立体的な2つのカーブ

櫛はまっすぐな作りのものばかりで、頭皮にフィットするには櫛歯やフレームにカーブをつけることで解消し、それが最高の櫛だとおもった。

あいくし

傳さんは、ニューヨーク修行時代から「世界中で櫛の種類は山ほどあるのに、どうして頭にフィットする形はないんだろう」と素朴な疑問を抱いていたのです。

会津という昔からのものづくりの町として発展してきた地域で、伝統技術という価値、金属加工会社、ヘアスタイリストとのまさにトリプルコラボで究極の一品が完成したのです。

櫛は昔から柘植(つげ)や作(いす)、みねばりなどが有名です。

あいくし」は木材よりも軽くて丈夫な「マグネシューム合金」が使われてます。

マグネシュームは、櫛としての素材は贅沢かもしれないが、リサイクルが可能で地球上では6番目に豊富な金属です。

株式会社サンブライトの持つ加工技術は極めて高度で、0.01ミリの精度で仕上げられ、まさに櫛先が頭皮に触れる最先端の丸みなどは傑作です。

しかも、会津発信です、古からある漆の産地で会津代表の「会津塗」で仕上げ、防水性や防腐性にも優れ、なんといっても静電気が起きにくいため櫛には最適の塗料なんです。

さらに、会津伝統工芸の「会津木綿」であいくしを包み、「会津桐」の箱へ入れて見た目の美しさと手触りは贈り物としても最適になります。

あいくし蒔絵モデル

あいくしを包む会津木綿は、ハンカチやランチョンマットとして再利用でき、あいくしを納めている会津桐箱には、蝶番をつけ、時計やアクセサリーなどをしまえるケースとしてリユースできます。

地球への密着を現実にするべく、このプロジェクトのロゴは地元の小学生たちに公募して、小冊子の表紙にも使わせてもらってます。

あいくしのロゴ

プロジェクトを進めていくいうちに持続可能な開発目標のSDGsのいくつかの項目に当てはまることに気づきました

伝統文化を守ること、職人さんたちを衰退させないこと、今までにないアイデアや製品を生み出すこと地域を盛り上げていくことなど、ほんとに嬉しい限りです。

「あいくし」は合図のものづくり企業チーム「Aid_U」(エイドユー)が伝統工芸品を受け継ぐ企業を中心にして作っています。

あらためて考えてみたら、頭皮にピットフィットする櫛はありませんでしたね、ふっと思ったのが女の子がよく髪の毛を抑えるカチューシャでした。

この櫛を完成させるには、100本以上のサンプルをつくり、微調整を重ね2年の歳月を費やして、日本が誇る伝統と高度な技術とアイデアを結集した、究極の梳かし技術を追求した1本です

公式:あいくしサイト

1本の櫛が世界を席巻するかもしれませんね。

期待は膨らみます。

参考:IDEA FOR GOODAid_U

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