日本人が大好きな「3の魔法」
「3」の魔法
万物の根源を示すといわれる
3柱の神
- 天之御中主神(アメノミナカヌシ)
- 高御産巣日神(タカミムスビ)
- 神産巣日神(カミムスビ)
三種の神器
- 八咫鏡(やたのかがみ)
- 草薙剣(くさなぎのつるぎ)
- 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
このように古来から日本では「3」という数字が好まれてきました。
- 「仏の顔も三度まで」
- 「三度目の正直」
- 「三本締め」
- 「早起きは三文の徳」
- 「万歳三唱」
などなど「3」のつく言葉やことわざが、たくさんあります。「3」を含んだ言い回しも、いくらでも出てきそうです
- 「御三家」
- カメラの「三脚」
- 「三日坊主」
- 「三本の矢」
- 「三人寄れば文殊の知恵」
- 「仏の顔も三度まで」
- プロレスのフォールは「3カウント」
まだまだ、ありますね。
結局は、おさまりがよいのでしょうね
1つ2つでは、ちょっと寂しく少なく感じるし、4つ以上はしつこく、くどい感じがするからでしょうか。
そういえば、結婚式のご祝儀は3万円が圧倒的に多く、忌み嫌われる数字でもなく約95%がそのようにするようです。
中学、高校は3学年だし、小中学をはじめほとんどが3学期制です。
日本書紀に記されている、サッカー日本代表のエンブレムにデザインされている八咫烏 (やたがらす) の足の数も3本です
江戸時代には「徳川御三家」、室町時代には毛利元就の「三本の矢」など、3でくくられたキーワードが歴史上にはたくさん登場します。
この「3」が好きなのは日本だけと思っていたら、欧米でも同じようで、欧米では「3の魔法」を「チャーム・オブスリー」と呼ぶそうです。
例えばギリシャ神は「運命の三女神」や「三美神」、キリスト教の「三位一体」、仏教の「三宝」や「三学」などです。
また、「世界三大宗教」や「世界三大テノール」など、「世界三大◯◯」と呼ばれるものも多く存在します。
とっても不思議なことは、1,2,3の数字の表し方は、漢字とローマ字の形がよく似ていることです。
- 漢字では、一、二、三
- ローマ数字では、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
と漢字を縦にし、ローマ数字を横にすれば、同じになりますね。
そして、4以降は「四」と「Ⅳ」で、まったく違う形になります。
これには、諸説がありこれという解答はありません。
が、不思議なことです。
スポーツの世界にも「3」は貴重な存在のような気がします。
なぜ、1位、2位、3位までが表彰されるのか、そうそうオリンピックも金メダル銀メダル、銅メダルの3種です。
テニス、バトミントン、卓球は3セットマッチで戦います。
野球にいたっては「三振」でバッターアウト、スリーアウトでチェンジ(攻守交替)、三冠王(ホームラン、打率、打点)また、最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振の3つのタイトルを獲得すると投手三冠王と呼ばれる。
この3つの原理を応用して、プレゼンテーションや広告・宣伝をすると効果が出やすいとのこと。
米国カリフォルニアの州立大学では、この3つの魔法の実験も行われています。
新商品のアピールを2つした場合と
新商品のアピールを3つした場合と
新商品のアピールを4つした場合とでは
その結果は、2つでも4つでも評価はいまいちで、3つのアピールの時がいちばん高い得点をとれました。
どんな点をアピールするかは、別問題として、とにかくその数は3つでなければ駄目なことが分かりました。
お正月の初夢には「一富士、ニ鷹、三茄子」という縁起をかついだ言葉があります。
実は、この言葉には続きがあるのですご存知でしたか「四扇、五煙草、六座頭」です。
しかし、そこまで入れると間延びしてしまうので、たいていは「三茄子」までにしているようです。
意識してみると「3」にまつわることが多い世の中です。
ラッキー数字かもしれません。
参考:進化する暮らし、もっとすごい心理学(内藤誼人著)